ハーレクイン 幼すぎた愛

著者名：ケイト・ウォーカー【著者名】/松尾当子【翻訳者名】

ハーレクイン（2012/05発売）

• ISBN：9784596127372

内容説明

伯爵だった夫が多額の負債を遺して世を去ったあと、キャットは領主館の女主人として日々を過ごしていた。ある日、思いもよらない客が彼女を訪ねてきた。17年ほど前、母親に捨てられて路頭に迷っていたところを、キャットの父によって保護され、養子に迎えられたヒースだ。彼とキャットは幼い愛を育んだものの、兄や後に夫となる男たちから、いわれのない差別と侮辱を受け続け、彼は10年前に家を出た。今のヒースは様々な事業で成功し、外見も見違えるようになっていた。そんな彼が、兄と、そして伯爵家への復讐を誓って帰ってきた事実を、キャットはほどなく思い知らされることになる……。■イギリスの傑作古典をもとに、現代の作家たちが新たなロマンスを描く好評企画、第4弾。最終作はエミリー・ブロンテの『嵐が丘』をモチーフに、K・ウォーカーが領主館で繰り広げられる愛憎劇を描きます。今なお色あせない、名作の世界をぜひお楽しみください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[糸車]

「嵐が丘」は未読。原作もこんな話なんだろうかと頭をひねりながら読んだ。・・・面白くなかった・・・。あ、でもヒーローはいいやつだと思った。自分を陥れた男の息子に対してまるで保護者のように思いやりある行動をとる。自分をバッサリ切り捨てたヒロインに対しても残酷にはなり切れず、体を手に入れるだけでは足りなくて、彼女の心を求めている。人から蔑まれても、誰からも助けてもらえず苦労してもその誠実さは変わらず、実に器の大きい男性だと思う。ただ、ヒロインが彼にふさわしいかといえば・・・、う～ん、微妙。

2016/04/29

[kyara]

エミリー・ブロンテがお墓から起き上がりそうな内容だ・・・名前と上っ面のあらすじを都合よくブレンドしたビックリ作品。＜嵐が丘＞が下敷きって、アナウンスされてなきゃただのつまらないハーレだけど。どうかと思う！！

2012/10/19

[MOMO]

二世代にわたる愛と憎しみの物語が、まさかこんな平凡な復讐もどきなロマンスに成り下がるとは・・・いや、確かに私が「嵐が丘」を読んだのは今から３０年も前だから、詳しいことはまったく持って覚えていないけど、ヒースクリフ君の息が詰まりそうなほどの激しい愛と憎しみは記憶にあります。が、このヒース君ときたら、復讐、復讐といいながらも、結局は悪人になりきれない、半端な良い人状態だし、キャサリンちゃんときたら、ただの自己中で理不尽な、もんくたれ女なんだもん

2012/07/22