内容説明
本書は、前半部では「アメリカ外交の手口(世界各国への介入の仕方)」を、後半部では「アメリカの日本管理(日本の計画的な操り)の手口」を取り上げている。前半部で明らかになったことは、2010年末から2011年にかけて発生した中東諸国の「アラブの春」が、アメリカ政府(とくにヒラリー・クリントン派)によってあらかじめ周到に準備されていたものであることだ。後半部は、日本に対するアメリカの最新の管理の諸手法を解明した。[「副島隆彦による序文」より] 副島隆彦の主著『属国・日本論』に連なる、新進気鋭の大力作。世界に介入し操ろうとする帝国・アメリカの正体を鋭く抉り出す。
目次
第1章 ヒラリーに乗っ取られた外交―オバマ外交の変質
第2章 現在のアメリカ外交の基本政策は民主化
第3章 アメリカ外交の二つの流れ―介入主義と現実主義
第4章 アメリカの介入外交はケネディから本格化した
第5章 エドウィン・O.ライシャワーとチャルマーズ・ジョンソン―日本管理路線の創始者と反対者
第6章 日本管理の前線司連官ジェラルド・カーティス
第7章 ライシャワーの嫡流ケント・カルダー
第8章 日本管理のための洗脳担当リチャード・サミュエルズ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
jj
4
ネオコン、介入主義の誕生から現在の活動、日本管理の歴代メンバーやその影響を受けた政治家などとても参考になりました。民主化の概念は「遅れた国々に対して、外国(米国)の力で、上からやや強制的に民主政治体制を注入し、植え込む」ということで、民主化を大義名分として米国が世界各国に介入した紛争の歴史はとても理解できました。ヒラリーもオレンジ革命で気を良くして、引き続きアラブに民主化の風を送ったはいいけど、現状は惨憺たるものですね。世界最強国が作り上げる世界秩序米国編の終焉は近いのかもしれないですね。2016/05/13
cronoq
2
仮に本書で述べられているジャパンハンドラーによる日本支配が正しいとして。なぜ、世界中の他国に比べて日本はこれほどまで完璧に支配されてしまっているのだろうか。他国ではハンドラーによる支配にどのように抵抗しているのか。日米間で張り巡らされた人脈は、一方的な影響力の行使に留まらず、日本側から逆に影響力を行使する目的では利用できないのだろうか。合衆国以外に同様の支配戦略を用いて属国を増やしている国はあるのか、等々。これらの疑問、頭のどこかに置いておこうと思います。2013/02/08
makio37
2
面白かった。米国による、政策としての他国の民主化について暴いた前半も為になったが、やはり圧巻はジャパンハンドラーズについて書かれた後半部。こうして、日本の政財界に縦横無尽に張り巡らされた人脈の一端や、合同での戦略シミュレーションを利用した洗脳などの仕事ぶりを見ると、敵ながらあっぱれと言う他ない。本文内で紹介されていた小泉Jr、中曽根孫、カーティス娘の3ショットの写真が全てを物語っていると思う。2012/08/26
まさとん
1
アメリカ外交が、介入主義と現実主義に分かれている。介入主義はケネディ政権から始まった。介入主義は、ただの迷惑です。やめましょう。2014/06/01
shimbo
1
副島隆彦氏か序文を書いているのを見た段階で、読むのをやめればよかった。最後まで読んでませんけど…。2012/08/16