内容説明
乱歩賞受賞作『左手に告げるなかれ』の八木薔子が帰ってきた!欲と憎悪、金と名声、女達のタブーを八木が暴く!極上ミステリ5連作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジンベエ親分
46
八木薔子シリーズの第三弾。このシリーズ、着実に面白くなっている。第三弾ではあるが5編の短編中、保安士時代の話が4編、警護員時代の話が1編と、第一作「左手に告げるなかれ」と第二作「エグゼクティブ・プロテクション」の間の話となっている。保安士の4編も面白いが、やはり警護士となって血生臭い事件を無理なく物語中に出せるようになった「バックステージ」が抜群の面白さ。アイドルグループのリーダーが惨殺され、犯人と疑われるもう1人の主要メンバーを警護する話。ハードボイルドなのに主要登場人物がほとんど女性(^_^)/2019/02/09
kei@名古屋
23
「左手に告げるなかれ」と「要人警護(エグゼクティブ・プロテクション)」とのミッシングリンクがこの作品ですね。まさにターニングポイント。これを読んでないと次の作品は違和感だらけだろうなぁ。意外と好きな短編集。2014/08/11
みさどん
20
八木薔子、なんて男前な女性。己にも人にも厳しく、仕事を完遂していく。保安士は、万引きや不正購入者を捕捉する仕事で、過度の緊張や危険と隣り合わせのタフな仕事。さすがの彼女はキャリアアップをしていき、すごい恋人もできる。仕事が広がっていく明るい終わり方の連作なのがスカッとする。2016/11/03
papako
20
八木薔子シリーズ。不倫のつけで証券会社から保安士へと転身した主人公の時系列で並んだ短編集。万引きを追い詰める淡々としたシーン。達観しているようで熱い主人公。女のハードボイルドって感じ。この人の文章も好み。短編でも楽しめました。要人警護に配置換えされた主人公の話も読みたいです!2013/03/15
読み人
14
保安士からボディーガードへまさかの転身。その一連の流れが詰め込まれた短編集。最終話バックステージでは犯人への伏線が張られながら真犯人が意外な所に。全体的にカッコ良い女性が活躍する作品。2016/03/01