内容説明
元日の午前零時。全国の初詣客が大量に消失し、同時に警視庁や各県警本部が謎の集団に占拠された。それこそが日本絶滅計画の幕開けだったのだ。一人一人が特殊な能力を持つ7人組「セブンス」は、リーダー・タクトの指揮のもと、日本中の人間という人間を消していく。一体、どんな方法で? 何の目的でこんなことを? 驚愕のパニック・サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuki
23
冒頭の初詣のシーンを見て「あぁ『コズミック』も最初は初詣だったっけ」と思っていたら、なんだこりゃ。はじめに現れた意味ありげな殺人神父はとっとと殺され、突然人々が消え、思惑のある人物が現れ、「日本を絶滅させるのだよ」まではなんとなく小松左京的パニックSFっぽくてよかったんだけど……。リアリティのある(っぽい)描写でページはめくらせてくれたが、結局心に残るようなものは特になく。JDCは探偵キャラのぶっ飛びっぷりが作品の色々な部分を支えてくれてたのかな。「大説」がこの作家の業なのだな、と思うにとどめておきます。2019/09/12
ヤギ郎
13
日本から人を消滅させたい時の手引き書。事件のはじまりは元日の神社で人が消える。これをカモフラージュするように、全国の主要警察署がテロリストに占拠される。単なる失踪事件であれば、一つの事件として処理される。しかしこの消滅事件は「桁外れ」。あらゆる立場の人が事件の裏で暗躍する。消えた人たちはどこへ行ったのか? 残された人たちは? 日本は? そして、「世界」はどうなってしまうのか? 緻密に練られた冒険小説。 2019/05/28
塩崎ツトム
11
「コズミック」に比べるとひどくフツー。読者を驚かせるポイントも、フツーだった。トンでる設定も、統計的数字でしか進行しないので、あくまでもおまけだ。2016/01/23
CCC
10
作者やタイトルから予想される以上の話はなかったけれど、やりたいことはやった感はある。何事もやり切るのが大事だなと思った。2023/06/13
悠遠
8
うむむ、思ったよりはぶっ飛んでない。最後のオチも想定の範囲内。首相は強運の持ち主言ってたからなにかどんでん返しあるのかなと思ったけど、そんなことも無く。2020/08/04