ホテル博物誌

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ホテル博物誌

  • 著者名:富田昭次
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 青弓社(2014/03発売)
  • ポイント 20pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787233370

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内容説明

人と人とが結び付く場であるホテル。文学・映画・事件・食文化などをキーワードに非日常空間であるホテルにまつわるエピソードを絵はがきやパンフレットほかの図版とともに紹介して、文化を生み出すホテルの魅力と逸話を描く。

目次

はじめに

第1章 文豪たちのホテル――密室で何が起きていたか
 森鴎外と築地精養軒ホテル
 高級ホテルが舞台の極上のメルヘン
 アメリカのホテルの一室で記された『武士道』
 仏領インドシナの港町のホテルでは
 電話交換手に着目して斬新さを表現
 路地に潜む異次元空間のホテルに誘われて
 作家の創造力を引き出す妖しげな空気
 未曾有の評判を呼んだ「ミヤコ・ホテル」
 リゾートに滞在して着想を得る作家も
 眠れない夜に三島由紀夫が頭に思い浮かべたこと
 帝国ホテルの客室に隠された秘密
 対照的だった松本清張と川端康成
 迷える女たちの避難所になる駅舎ホテル
 巨大化するホテル産業の陰で
 ホテルを棺の集積と例えた作家の思い
 ホテル文明を作り上げた人類の功績
 寂しさと温もりが錯綜するビジネスホテル

第2章 より豪華に、より大きく、より高く
 ホテルの開業を祝った華やかな宴
 皇帝の亡命先もまた豪華ホテル
 グランド・ホテル、宮殿ホテルの時代が到来
 異国情緒を売り物にしたフラグラーの城
 新興成り金の客と慇懃無礼な給仕頭
 豪華ステーション・ホテル建設競争
 最も人気がある出会いの場所
 豪華カジノ・リゾートという錬金術
 人気舞台劇の映画化『グランド・ホテル』
 ドイツの最高級ホテルを念頭に置いて
 貴婦人たちが闊歩した孔雀の小道
 すべてのホテルのなかで最も偉大なホテル
 最先端を走っていた世界最大のホテル
 豪華高層ホテルを建てる男の物語

第3章 ホテルを彩る日本美術家の活躍
 再現不可能と思われていた展覧会を開催
 日本の伝統美が溢れたホテル
 私立美術館の草分け、大倉集古館の開設
 美術界の衝突がきっかけとなって
 絶大な人気を誇った昭和の龍宮城
 美術愛好家の興味をそそる出来事
 喧騒から逃れてきた人を迎える赤石
 由緒ある名園の復活に賭けた事業家
 事業家の人柄が反映されるコレクション
 由緒ある場所に革新的な日本画
 民芸運動の理解者が生んだバー空間
 先輩後輩の関係で実現した巨大な壁画
 外資系ホテルが関心を示す日本美術
 ホテルをアトリエとして利用する
 岡本太郎の巨大な壁画の意外な来歴

第4章 歴史の目撃者、事件の当事者として
 政治はホテルのロビーから始まった?
 ホテルライフを初めて体験した日本人
 とても口にできない料理の数々
 恥ずかしいことの連続だった使節団
 アメリカ政治の象徴が焼き打ちに
 宮殿ホテルで決定された世界秩序
 徳冨蘆花はカイロのホテルで市民デモを目撃
 ホテル従業員が見た二・二六事件
 近代史から現代史までを象徴するホテル
 アメリカを震撼させた事件の震源地
 英ソ首脳会談で起きた盗聴事件
 韓国元大統領候補の拉致事件が発生
 暗殺や内紛で大きく揺れ動くホテルが映画に
 ゾルゲも滞在した革命家たちのホテル
 天安門事件をホテルで目撃した作家
 中国の新国家建設を目撃したホテル
 政情不安で騒然となるマニラでは
 テロ首謀者の攻撃目標となる高級ホテル

第5章 ホテルライフという優雅な暮らし
 芸術家はなぜホテル暮らしをするのか
 ホテルを転々としたユダヤ人作家
 庶民が暮らしたパリの下町のホテル
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

メルセ・ひすい

1
15 とりあえ 文化を生み出すホテルの魅力とは何か。華やかな非日常の空間=ホテルをめぐる史実やドラマを、文学・映画・事件・食文化などをキーワードに、数多くの文献・史料や取材によって描き出す。写真・図版も多数。2012/05/15

takao

0
ホテル生活2017/10/12

ノブ

0
世界におけるホテルの特徴・歴史が記載されています。さらっと読み流しました2017/05/04

youfuruya

0
有栖川有栖『鍵の掛かった男』で推薦されていたので1読。ホテルをテーマに、複数の角度から切り取った“ホテル記”。視点は多岐にわたり、「ホテルはいろいろな視点から語れるんだなあ」と実感。まあ、ホテルはいろいろな人が集まるだけに、まさに“サービスの王様”。当方もホテルを利用する割合が少なくないだけに、興味深く読ませていただきました。2016/01/20

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