内容説明
“幸福”は誰もが共通に求める人生の目的でありながら、それを保持することは難しい。20世紀初頭のフランスに生きた哲学者アランは、日常の生活知から幸福になるための自己のあり方を説いた。背後にある哲学的思想にも焦点を当てながら、選び抜かれた言葉で綴られる「幸福への指針」を読みほどく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
にいたけ
49
アランの幸福論の解説書。泣いている赤ん坊を前にどういうことを考えるか?親が癇癪持ちだからとか考えてしまいませんか?でも真の原因は服の中のピンに痛がってたのかもしれません。私達はわからない現象を前にあれこれと想像して不安になってしまいますがアランはその現象のピンを探すことが大切だと解きます。あれこれと不安になる前に行動すること。不安をおぼえる前に動くことが不安から身を守ります。そしてその事ができるようになることが幸福になることなんです。わかってないとついつい余分なこと考えちゃいますしね🤔2022/11/06
出世八五郎
24
アランの幸福論を初めて習ったのは、高校の国語授業だった記憶あり。『人生は克己の一語に尽きる。』というフレーズを憶えてるが、アランだったか本書には登場しない。アランの主張する“礼節”が気に入った。結局、不機嫌さは人に伝染する。それを防ぐ為に、アホのような作り笑顔を幸福の為にも必要なのだと強く説く。難解と予想される原典を取る前に、このシリーズを予習として読むのに便利だ思う。2016/03/02
しょうじ@創作「熾火」執筆中。
21
【1回め】以前、串田孫一・中村雄二郎訳の白水社版を読んでいたが、どうにも腑に落ちなかった。それを今回も払拭できなかった感じである。しかし、幸福それ自体を「徳」と見なす態度、ことに幸福に対して禁欲的であることが伝統的な思潮のなかにあって、そのように主張することは、画期的なことであったと思う。2020/03/03
加納恭史
16
アランの幸福論の優しい解説がこの本である。まあ実用的な哲学。人々は幸福を求めながら暗い世相のニュースに悲観的になる。これは感情的な反応である。主にデカルトな「情念論」に沿って人間な情念つまりどんな想像力で幸福を見つけたら良いか。だがこの想像力は豊かとは限らぬ。貧弱であるとまずい思い込みになる。その思い込みは情念や感情に捕らわれる。怒りや憎悪や嫉妬を生みかねない。その精神は身体と結びついているので身体の不調や気分が悪くなったりする。そこで身体の運動で健やかに、まずは能動的に気分を楽しくしよう。まず上機嫌に。2025/02/20
としP
13
『幸福は誰かに与えられるものではなく、自らの意思と行動によってつくりだすものである』2018/12/28
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