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内容説明
人間の愛は「不合理」なもの? 自由だと勝手に信じている人間が実際には「不自由」? なぜ人間は生まれて死ななければならないという「不条理」に遭遇しているのか? そもそも、人間とは何か……? 「行為」「意志」「存在」の限界をテーマに、行動経済学者や認知科学者、進化論者、実存主義者など多様な分野の学者にカント主義者や急進的フェミニスト、会社員、運動選手、大学生も加わり、楽しく深く広い議論を繰り広げる。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
109
高橋先生の「限界」シリーズの3作目です。最初にシンポジウムということで、結構披露宴会場での場面で様々な登場人物が愛などについて述べた後に「行為の限界」「意志の限界」「「存在の限界」についてのやり取りが行われます。話ことばだと内容が難しくても比較的よく分かった気になります。行為の限界では行動経済学的なアプローチもあり私には興味深いものでした。2015/12/28
harass
71
理性知性ではない感性などについての一般常識を覆すような学説を取り上げていく。「認知バイアス」、人間感情の正体、行動経済学、ミルグラム服従実験、利己的遺伝子などであるが、カミュの実存主義はなんか違う。学説というよりも、科学者などのエピソードが増えてきている。この誇張した類型的な人物の討論形式は大雑把にトピックを論じるのに非常に便利であると確信。対立点が分かりやすく、一般人に分かりやすく工夫がしてある。三作目のせいかネタが薄くなっているようだ。全三冊で一冊だけを選ぶとしたら一作目「理性の限界」か。良書。2017/07/23
ehirano1
70
本書によって「異邦人(カミュ)」をようやく理解できました。そういうことだったのですね。2018/02/10
ehirano1
62
「理性」「知性」ときて最後は「感性」。そして遂に「不条理」がきましたね(ちと言及が少ないのが個人的に残念でしたが・・・)。著者の思惑どおり、とっても刺激を受けました。近いうちにまた読み直そうと思います。2017/11/04
mitei
56
非常にストンと落ちるような感じで読めたのが驚きだった。特に人間の頭の進化についてのところが印象に残った。2012/05/03