内容説明
世界は今、「お金とテクノロジー」に支配されきってしまった感がある。そんな中で、著者の省察では、「日本は、誰も経験したことがない時代」に突入した。どういうことかというと、まず、人口が減少を始めた。このことは、経済という観点から見れば、右肩上がりの経済成長は見込めないということを示し、したがって、日本としては、「経済成長のない未来」を考える必要に迫られた。また、その経済成長にともなって運営される筈の、民主主義ということにも、見直しをせざるを得なくなった。さらには、いつになったら解決するのかわからない、「フクシマ」という問題を抱え込んだ。これらはいずれも、「解き難い問題」であり、それを含んだ未来を我々はいかにして肯定的に考えてゆくべきなのか。これまでの著者の問題意識を総覧した、「平川克美への入門書」というべき一冊である。
目次
第1話 行き詰まった民主主義(震災で露呈した民主主義の「行き詰まり」 家族の崩壊、出生率の低下、そして原発は、抱いた「欲望」の結果である ほか)
第2話 「解き難い問題を解く」ということ(すべての問題は、難しい 二項対立の式は、もはやナンセンスである ほか)
第3話 欲望とは(マズローの「欲求五段階説」の不足 欲望はアンビバレント ほか)
第4話 なぜ「経済成長」にこだわるのか(「資本主義システム」とはいったい何なのか 世界的な総需要の減退により変化する世界の均衡 ほか)



