内容説明
私はなぜ三〇年勤めたオリンパスを告発するに至ったのか? なぜ私が社長に選ばれたのか? 事件の真相はどこに? オリンパスの英国人元CEOが突然の解任までの全真相を激白!
目次
解任
発覚
対決
苦悩
決意
手紙
帰国
昇格
調査
理由〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
33
変化の象徴。但し、本質ではなく、社会、企業、そして人(特に同社社員)の目を偽るため・・・。歴代経営陣、監査、そして融資元のSODが全く機能していないのは明白。大義にも義理にも欠ける経営陣。一方、正義は負けない!苦悩の末の著者の決断。MBE受章は伊達じゃない!スジを通す先は、常に理。著者の英国和解訴訟勝訴、オリンパスの2014年1H最終損益黒字と特別損失完済!時勢が異なれば、最強の組み合わせだったのかもしれない。2014/11/11
kakoboo
15
なんとなく手にして読み物程度のものかなーと思っていましたが、解任前後の著者の精神状態や想いを強く感じさせるものがありました。技術力の高い会社はたくさんありますが、経営が優れているとは必ずしも限らない。数百億といった大金が闇に消えるという事実を経営者クラスの人が知らないなんてどうかしていると思います。表面上はいい企業と感じても社内政治や柵があるんでしょうね。会計に携わる身としては教訓的なものも多く残り勉強になりました。2016/08/28
Humbaba
9
オリンパスのCEO解任は,単に一企業の問題ではない.これによって,日本の市場そのものの公平性に疑問が持たれることとなる.何が正しく,何が間違っているのか.それを明らかにすることが,信頼回復のために最も効率的で,そして必要不可欠なことであろう.2012/07/31
T4C@NAK
6
第3者の目線が入らない独白ではあるが、人との関わりが大事とされ、実際大事にしているのは何も日本に限った話ではないなか、企業あるいは公共?の為に私を捨てて行動するのは並大抵ではないと思う。2018/01/07
ふぇるけん
6
オリンパス元社長による「あの事件」の手記。何より残念なのはこれだけ日本の文化を尊重し、覚悟を決めて企業再建に取り組もうとした優秀な経営者を排除することしかできなかった日本の経営陣の視野の狭さだ。私も含めて外国人経営者が日本に来るたびに何か身構えてしまうが、日本人でも外国人でも優秀な人は尊敬し、企業発展につなげていく態度を取るべきだなぁ、と感じた。2012/08/12