内容説明
「私のエッセーは炉辺の談話のごときものにすぎない。さほど大声には語らず、その場かぎりで消えるのが建前である」と記している著者による、初めてのエッセイ集。惹かれてやまない歴史上の人物、そこから湧き出てくる創作への意欲、故郷庄内の風土や人々への思いが濃密に凝縮された、藤沢ファン必読の記念碑的な1冊。時には小説の中からでなく、日常の言葉でじかに読者に話しかけてもいいのではなかろうか──自らを語ることの少なかった、藤沢周平の素顔がここにある。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
25
【図書館】藤沢周平のエッセイというか歴史上の人物にも切り込んだ作品。氏の丁寧で真摯な生き方を、その日その日で書き綴ったもの。「エッセーと言う物は炉辺の談話のごときのものにすぎない」と言うが、いやいや、ファンにしてみると、作者の言葉と言うか心情の吐露である。うすうす感じてはいたが共産党員ではないかという事。言葉の端々に現れている。党員が悪いという訳ではない、むしろ清々しい感じがする。しかし、何処まで真摯に物事を受け止めるのか、静かな巨人と言った風情である。こんな作家と同時代を生きたという恩恵を素直に喜びたい2023/11/27
yokmin
14
「時代のぬくもり」新橋駅下の地下街にある、不思議な本屋の話。私も通勤の途中でよく利用した。ホント、不思議な本屋だった。2024/06/27
tomoka
14
藤沢作品をもっともっと読みたい。2021/03/03
こすもす
11
飾らず文章のそのまんまの感じを受けた。庄内地方のことも多く書かれてあり、故郷の発見も多かった。そういえば酒田生まれの私が通っていた高校に陸羽西線で通っていた級友がいて陸羽東線もあったのねと再確認。新しいものに拒否反応があったり。意外にも賭け事に(パチンコ)にはまってしまう自覚があったり、家の周りには農家が多くハンコタンナをして働く女性が多くいたな~と思い出したり、周平発見とともに故郷再発見をした1冊でした。2016/07/17
松平俊介(東龍)
6
藤沢周平の雑文集で、色々な新聞や雑誌に発表し、小説集にまとめるにはちょっとなあという小品を寄せ集めたものだと後書きにある。こういう細かいものでも寸毫忽せにしないのはさすがにこの人ならでは。2014/08/29




