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内容説明
・コーヒーの経済研究の第一人者による画期的業績/コーヒーの情報をよく知れば、その味わいがもっと深くなりますコーヒー好きの人はもちろん、南北問題や農業問題、フェアトレードに関心のある方々にも、必読の一冊です。三年前に初版を刊行して以来、資源価格の高騰に足並みを揃えるようにして、コーヒーの原料豆価格も大きく値上がりしています。そうした最新情報を紹介し、コーヒー産地や農民たちの暮らしはどう変化しているのかなどを解説した注目の増補版。コーヒーを飲みながらこの本を読めば、コーヒー豆を作る人々の暮らしを想像できるだけではなく、コーヒー一杯の価格が、生産者から見て数百倍になっている秘密、コーヒーの価格がどのように決まっているかもよく分かります。一杯のコーヒーをおいしく飲むために知っておいていた方がいいことが満載の一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
珈琲は深煎りで
31
フェアトレードという言葉が耳に入るようになって、生産者と消費者の間に大きなギャップがあることを「なんとなく」は知っていた。本書では、そのなんとなくを具体的な数字として提示してくれているのがありがたい。喫茶店でのコーヒー1杯につき、生産者に分配される金額はなんと「2円」。僕らは高度な消費生活を営みながらも、発展途上国からは金をまきあげている。この事実に、まったくもって声がでない。2013/12/20
shu_reading
2
美味しいコーヒーの裏にある生産地・生産者(タンザニア)の現状等について書かれている。美味しいコーヒーをもちろん安くは飲みたいけど、コーヒーの基準価格および変動要因が国外(ニューヨーク、ブラジル)、基準価格が先物価格であり、コーヒー危機による生産者価格の低迷が、結果、他への転作や森林破壊となったりコーヒーの品質を損なっているとの事。それを打開するにも、フェアトレードによる最低輸出価格の補償、フェアトレードプレミアム支払は大切だし、やっぱり適正な価格で美味しいコーヒーをこれからも飲みたいと思う。2014/02/08
oiron
0
【読んだ】「おいしいコーヒーの経済論 増補版」(辻村 英之/太田出版) #図書館日和 副題に「キリマンジャロ」の苦い現実とあるように、読み進めるほどコーヒーが苦く感じる。そこには生産者の貧困や不公正さの残る取り引き価格、生産量の不安定さ、さらには消費者の無関心さがある。本書はそれを解消する為の取り組みや仕組みなどを実地調査結果を加えて解説している。経済論ですがコーヒーへの無限の愛を感じる内容です。2014/11/13