近代日本の都市と農村 激動の一九一〇―五〇年代

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近代日本の都市と農村 激動の一九一〇―五〇年代

  • 著者名:田崎宣義
  • 価格 ¥4,620(本体¥4,200)
  • 青弓社(2014/07発売)
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  • ISBN:9784787220479

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内容説明

農業国から工業国へと大きな変貌を遂げた日本。都市化が進展し、多様な文化が花開き、消費への新たな目覚めが立ち現れた。同時に、都市と農村の格差が拡大し、その是正を求める運動がわきおこり、人々が自らの意志で主体的に行動する時代が到来した。政治・経済・社会・文化のあらゆる面で「激動の時代」だった1910年代から50年代の都市と農村の実態を、綿密な史料調査から具体的に明らかにする歴史学の成果。

目次

序 章 戦間期と新しい生活文化 田崎宣義

第1部 農村社会の変容

第1章 第一次世界大戦期の都市化の進展と小作争議 平賀明彦
 1 名古屋市の都市基盤の整備――交通網の拡充と物流の活況を通して
 2 名古屋市の商工業発展
 3 都市の拡大・発展と農業(1)――労働力移動
 4 都市の拡大・発展と農業(2)――土地の移動、地価の変動
 5 都市の商工業発展と小作争議

第2章 根釧原野農業開発五カ年計画の樹立 湯川郁子
 1 許可移民の入地
 2 根釧原野混同農業経営方案と根室原野開発第一次産業三カ年計画案
 3 根釧原野民の請願運動
 4 五カ年計画の樹立とその内容
 5 計画実施の前提としての転住の断行

第3章 日中戦争期における都市近郊農村の土地問題――神奈川県を中心に 八田恵子
 1 軍需工場設立が農村に及ぼす影響
 2 農村の好況到来
 3 小作争議の様相
 
第4章 戦間期における「農村青年」運動 加藤千香子
 1 「青年」の構築――官製青年団
 2 「農村青年」への呼びかけ
 3 農民組合と「農村青年」
 4 「農村青年」の主体形成――渋谷定輔
 5 昭和恐慌下の「農村青年」運動
 6 「農村青年」運動のゆくえ

第5章 地方財政調整制度の社会的基盤に関する覚書 荒木田 岳
 1 地方財政調整制度とその研究史をめぐって
 2 「平等の心性」の出現
 3 格差是正と「地方自治」の相克
 4 都市と農村の離反
 5 農村救済の潮流と地方財政調整制度
 6 三好重夫の物語

第2部 都市の社会と文化
 
第6章 一九三〇年代の地方都市百貨店とモダニズム――福井市・だるま屋を事例に 大岡 聡
 1 地方都市百貨店だるま屋
 2 だるま屋少女歌劇とモダニズムの受容層

第7章 戦時下の映画と国家――一九四〇年上映の『民族の祭典』をめぐって 坂上康博
 1 上映に至る経緯
 2 国家による規制と利用のなかで
 3 人々は『民族の祭典』をどのように観たのか
 4 平和の希求

第8章 工場給食運動と総力戦下の女子専門教育――日本勤労栄養学校の足跡 山本唯人
 1 工場給食運動と日本勤労栄養学校の設立
 2 世田谷区祖師谷への移転――産業報国会の傘下に
 3 実践教育の展開
 4 占領と学校の解散

第9章 戦後道徳教育の地域社会史――一九五〇―六〇年代の神奈川県中郡大磯町を事例として 上田誠二
 1 一九三〇―四〇年代の「文化としての教育」
 2 一九五〇年代の社会科の「道徳」に見る市民像
 3 一九六〇年代の特設「道徳」に見る大磯町民像

あとがき 大岡 聡

感想・レビュー

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てくてく

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1910-1950年の都市や農村の変容、関東大震災以後の移民の実態、地方都市における百貨店の工夫とその受け入れられ方、愛国心高揚に利用されたドイツ映画がどのように日本に紹介されたかなどの論文集。自分の関心との関係で興味深いものも、理解しづらいものもあった。2014/04/28

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