落涙戦争

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落涙戦争

  • 著者名:森田季節【著】
  • 価格 ¥1,353(本体¥1,230)
  • 講談社(2012/04発売)
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  • ISBN:9784062175852

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内容説明

大学二年生の翔太は、ある少女に声をかけられた。「あなたを泣かせにきました」報酬は三千万円。期限は一週間後の誕生日。見知らぬ少女と同居することになった翔太のもとに、次々と泣かせ屋が来襲する。イリュージョニスト、サングラスの男たち、そして殺し屋――。「こんな悲しい理由で泣いてはダメです」「でも」「命を懸けているのは、わたしです」新進気鋭の著者が書き下ろす、前代未聞のボーイ・ミーツ・ガール!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

F

19
「あなたを泣かせにきました」。恋人に別れを告げられたばかりの大学生・翔太は、泣かせ屋を名乗るホトトギスという女の子に声を掛けられた。一週間後の翔太の誕生日までに、彼を泣かせることが出来れば報酬三千万円……やがて翔太の前には次々と泣かせ屋がやってきて――。泣き虫泣かせ屋と、泣けない男の涙を巡る、ちょっと変わった青春小説。/涙を扱っているのにドライ。身の上話や、仕掛けを駆使して主人公に迫る泣かせ屋の手管が、よくあるエンターテイメントの手法とだぶった。涙の意味を考えさせられた一冊。ちょっと京都に行きたくなった。2012/04/03

ねここ

17
主人公が騙されすぎて少し可哀想な気もしたり。信じていた人に裏切られるって悲しい。最初の春香だって、ホトトギスだって。けどきっと主人公は人のことを信じれる人なんだろうな。そして守りたい人が明確にいて。けど目の前で失いそうで。ある意味そういう駆け引きみたいなところもあるなと。そして真の涙はいくら人が泣かせようとしても出てこないのと同じで、自分の気持ちもぽろっと出てくるもの。自分て泣けて、自分で未来をつかんで、大切な人を信じて守れる人に私はなりたいなと思わせてくれた。2014/08/17

ベベハル

17
 表紙に惹かれて読んでみました。著者の文章表現は面白かったし好きでした。特に「朝のニュース」の件はなるほどと思った。  ドライアイではないなら目を守るだけの少量の涙は涙腺から出てるはず、目に刺激物が入った時にそれを洗い流す量の涙が出ないのなら翔太の眼は失明か視力を落としてもおかしくないのに視力の話は一度も出てこなかったなぁと現実的なことを思ってみたり。涙の生物的意味に触れず、どう流すとかどんな理由で泣くかに重きを置きすぎた感は否めない。2012/04/26

tommy

13
体質的に泣けない主人公の元に、泣かせのプロ達が次々と挑戦にやってくる物語。「泣く」という行為について1冊の本にしたのがすごいと感じました。非現実的な設定が面白くて現実を忘れられました。泣くこともそうだけど、周りとの関係性だったり、当たり前のことが当たり前じゃないことのありがたさを改めて考えさせられたりしました。2015/03/22

しょこら★

13
んー、なんか微妙。どんでん返しに次ぐどんでん返しで、何が本当で嘘か、笑えばいいのか泣けばいいのか、翔太はどうしたら泣い(負け)ちゃうのか…先が気になってサクサクと読めた。好意の裏は無関心、なんて聞くけど、その通りかも。無視されること、存在を消されることって怖い…カモメの作戦が精神的にキツい。辛い。でもやっぱり微妙…なんだろう?なんで無理に泣く必要があったのか、翔太の気持ち(泣きたいのか、ホトトギスと春香への移り気)も掴み切れないし、どことなくモヤっと…。2012/06/10

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