内容説明
日本有数の高級住宅地にある学園前駐在所を守るのは、山手西警察署の小林健(たけし)だ。彼が全国に名を馳せる暴力団捜査のエキスパート“鬼コバ”であることは、まだあまり知られていない――持ち前の機動力と情報力で、芸能人やIT長者と暴力団の繋がりを摘発した小林が遂に挑んだのは、未解決の「一家殺人事件」だった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
39
駐在勤務ながら、地元が発端の大事件、難事件を本庁をうまく巻き込みながら、次々解決。気持ちいい!!2020/04/30
KAZOO
34
今まで読んだ濱さんの小説は情報部門の話ばかりでしたが、今回は現場の話も読めて楽しい限りです。短編集ですが筆者は現場をよく知っているせいか、あまり違和感がありません。この小林刑事はある意味やはりスーパーマンですよね。あまりストレスがたまらないのは上司がいい人ばかりのような感じだからでしょうか?2014/10/14
佳乃
21
駐在と本庁刑事という二足の草鞋を持つ小林こと「鬼コバ」。地域に密着している警官なんて今はそうそういないから、自分の幼少期に会った警官を思いながら読了。鬼コバは全国指導員をも持っていて、その指導力といい、部下を育てようとする暖かな気持ち。厳しいけれど、とても暖かな人なんだと思えた。2014/12/07
ヨーコ・オクダ
20
濱センセの作品の主人公はいっつもカッコ良すぎて、出来過ぎて、スマート過ぎてって感じやけど、今回はやはり一目置かれるキャラでありながらもキズを抱えているというか、ちょっぴりリアルな人間性がプラスされている。第2章の「二足の草鞋」がちょうどその「キズ」の部分を解説してくれる感じ。その他に印象的やったのが「世田谷一家殺人事件」を連想させる第4章の「魔の時」と第8章の「面影」の描き方。いっぺん、消化不良な感じで置いときつつ、最後はキッチリ落とす。こういうパターンもあるのね〜。2016/06/01
トラビス
10
刑事、駐在官の鑑のような主人公が登場。警察内部および周辺情報が文中に散りばめられており、警察小説ファンにとってはありがたい作品でした。続編があるなら必ず読みます。2015/02/20