内容説明
細川忠興(ただおき)の嫡子与一郎は秀吉の仲立ちで前田利家の七女千世を娶った。睦まじい夫婦ぶりも束の間、秀吉の死後家康から前田家との縁切りを迫られる。姑の玉も石田三成が人質にとろうとするのを拒んで自害し、追い詰められた千世は屋敷を逃れて落魄(らくはく)の身に……。関ヶ原の思わぬ実像を描き出した傑作歴史小説。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
35
直木賞作家の佐藤雅美氏らしい、重厚で骨太な作品でした。読んで思ったのは、題名が「千世と与一郎の関ヶ原」というものですが、それ程、千世と与一郎は出てきません。正直、「細川家の関ヶ原」とかに題名をした方が良かったんじゃないかと思いました。けれど、中身はとても細川家の関ヶ原の合戦前後の動きについて緻密に描かれており、面白く読めました。特に、与一郎の父親の細川忠興は、自分は德川家康に這いつくばってでも生きようとしながら、家来や他の人には死を強要したり、自己中振りには辟易しました。関ヶ原当時の人間模様が見れました。2014/11/22
よみ
2
とても面白かったのですが、タイトルになっている若夫婦のインパクトが薄くて、「細川一家と関ヶ原」って感じでした2016/04/20
ろかす
2
細川の歴史を垣間見た。しかし秀吉の老害ぶり、家康の人でなしぶりは、天下の重さを実感させられるエピソードだった。2014/10/13
レフ
1
石田三成バカ史観2025/01/14
シン
1
「千世と与一郎の関ヶ原」というわりに、「千世」のことがあまり話の中に出てこなかったようなきがします。名前負けしていました。ストーリーも何となくわかりづらかったです。2012/06/08
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