新潮文庫<br> 螻蛄―シリーズ疫病神―

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新潮文庫
螻蛄―シリーズ疫病神―

  • 著者名:黒川博行【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 新潮社(2014/10発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101370156

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内容説明

信者五百万人を擁する伝法宗慧教寺。その宗宝『懐海聖人絵伝』をめぐるスキャンダルに金の匂いを嗅ぎつけた、相性最悪の二人組、自称建設コンサルタントの二宮とイケイケ経済ヤクザの桑原。巨大宗派の蜜に群がる悪党どもは、腐敗刑事、新宿系極道、怪しい画廊の美人経営者。金満坊主から金を分捕るのは誰か。東京まで出張った最凶コンビの命運は? 人気シリーズ「疫病神」第2弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

151
シリーズ4作目です。ヤクザとその相棒が主人公なのですがここまで読んでしまうのは、ある意味主人公たちがさらに巨悪やほかのヤクザから金をむしり取ったりして一般人にはあまり迷惑をかけないからなのでしょう。それにしてもこのヤクザはうまく設ける種を見つけてきます今回は宗教法人の分裂とそのお宝に絡む話で東京まで出張っていって東京のヤクザに目の敵にされたりします。宗教法人すべてとは言いませんが、統一教会なども同じですね。2024/07/10

ehirano1

149
今回は宗教絵巻物利権で東京遠征。相も変わらずの疫病神(桑原)とミスターズタボロの二宮は今回も欲に目が眩みますが、やっぱりハイリスク・ローリターンで、塀の外の懲りない面々とは当に彼らのこと。そして、桑原が家ではビールの一本も飲まずに、経済書や金融、法律の本をよく読んでいるという興味深い一面には驚きました。2019/09/07

sayan

115
ヤクザ桑原と建設コンサル二宮の二人組が繰り広げる「疫病神」シリーズも4作品目になる。エンタメ度の高さに長時間の出張移動中が苦痛にならない。個人的には、宗教団体の至宝を巡って複雑な人間関係と、緊張感ある駆け引き模様が今回の読み所で非常に刺激的だ。目まぐるしく変化するストーリー展開に、気が付けば700ページを超える本書も残り数ページになっているほど読み入ってしまう。WOWOWでは本作品がすでに映像化され、北村一輝が主役の1名を演じている。小説でも映像でも面白いケースは少ないが、機会あれば是非見てみたいと思う。2018/11/27

修一朗

112
てっきり新興宗教かと思っていたら、れっきとした由緒ある宗派の話なのだった。宗教団体の魑魅魍魎ぶりには驚いてしまう。桑原が目を付けたのは税金御免の宗教と仏教古美術、こりゃまた腹黒野郎がうごめいていてうさんくさい。情報量たっぷり抜群のお勉強感はいつも通り。昼夜問わず走り回る桑原と二宮,東京-名古屋-京都と移動距離は何km?ってぐらい動き回ってイタイ思いもさんざんして例によって思いっきり燃費の悪いシノギだ。桑原サンにはこれからも黒くてヤバイ世界に首を突っ込んでほしい。これでシリーズ読了、全作とも面白かった!2015/10/24

Shinji Hyodo

109
文庫本で746ページ…こんな長編は初めて読んだかも。373ページに分けて上下巻にしないところがこの物語の面白さかなぁ…ダブル主人公の二宮(堅気)と桑原(極道)のコンビのたまらんオモロい会話を省けば正味246ページ程で済んだのではないかいな?と思うくらい…“アホか、ワシらそんな500ページ分もギャグ言うてへんぞ!おどれなに眠たい事言うとんじゃ”とばかりに桑原がテーブルを蹴り飛ばすのを避けながら読み耽る。黒川さんのこのシリーズ、読み終えるまでは娑婆に戻れそうにない(´Д` )2016/11/09

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