内容説明
17歳の看護実習生ディーは、姉の帰りを待っていた。きょうは美人の姉シルビアが、家に新しい恋人を連れてくる。マークが玄関に現れたとき、ディーは息が止まりそうになった。こんなにもハンサムで、明るく大きな声で笑う人は初めてだ。姉とじゃれ合いながらも、ディーを一人前のレディとして扱い、きちんと話をしてくれる彼を、ディーはすぐに好きになった。姉の恋人でもかまわない。わたしたちはこんなにも気が合うのだから。だがディーはまだ知らなかった。姉のほんとうの心の内を。そして、マークの奔放な女性関係や、無鉄砲で命知らずな夢を。ディーの、長く苦しい片思いのはじまりだった。★危険と女性に愛され、母親たちが“彼は悪い男よ”と眉をひそめるような男性に恋をしてしまったディー。彼の心を射止めるまでの長い5年間を、人気作家ルーシー・ゴードンが、優しく見つめるように描きます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みータン
1
1940年前後、第2次世界大戦時中イギリスでのロマンス。「青銅の騎士」とデジャヴしちゃった。とはいえ戦争の醜いリアルさはなく、ロマンスがメイン。今でも中睦まじい結婚60年のダイヤモンド婚式の夜、ヒロインが若い日の思い出に浸っていきます。細かいエピが上手くって、終盤がとくに良かったよ~。等身大の姿が自然で、胸にジンワリとくるロマンスでした。★42011/12/22
月
0
★★★☆☆戦前戦中が舞台だからかルーシーゴードン作にしては大人しい話。ヒロイン姉のエピソードは現代なら「それほど衝撃のスキャンダルではない」と言っているけれど、今でも十分スキャンダラスだと思う。2012/08/15