内容説明
【SD名作セレクション(テキスト版)】「世界で一番の吟遊詩人になって、必ず戻ってくる」。十二歳のレントは、幼なじみのトルチにそう約束して街を出た。五年後、トルチに告げる言葉を胸に帰ってきたレントはしかし、再会する前に幽霊騒ぎに巻き込まれ、女警吏のテアに騒乱罪で捕らえられてしまう。テアに幽霊退治を押しつけられたレントは取調室でやっとトルチと再開するも、告げる言葉を言えずにいるうちに今度はトルチを想う青年デリックから決闘を申し込まれ――悲劇の吟遊詩人と悲恋の騎士を生んだ街ルネスで、若き吟遊詩人と魔法人形が奏でるピュアファンタジー、開演!※この商品にはイラストが収録されていません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
U
5
ジャケ買いでしたが、何故か直感でスーパーダッシュ買うとエロドロ多めのばかり引いていた私の中ではものすごい当たりでした。つられて良かった。やさしいひとばかりのやさしいファンタジー。めでたしめでたし、で締めくくる子守唄みたいで読後感爽やか。トルチもすごく可愛かったです。純朴というか、まっすぐであたたかい印象。伝説のきょうだいたちの真実がいちばん胸に沁みました。あまり詳しくは書かれなかったけれど、次兄さんがとても恰好良く思えた。いいきょうだいだったんですね。2012/01/25
シュエパイ
4
幼い頃にした無謀な約束、『世界一の吟遊詩人になって君を迎えに来るよ』と。けれど夢破れて戻ってきた故郷。幼なじみに会う前に、路銀稼ぎに始めた演奏に惹かれて出てきた幽霊が秘めた、街の歴史の暗部とは・・・と。愛しい人のために、送り出す曲は、少女の心を守り、幽霊の安息をみつけだしました、とさ。うん、なんか素敵、これでこそ吟遊詩人♪魔法人形、いいこいいこ♪2012/01/09
はるぱん
4
最高。個人的に「剣と魔法の世界だけどあんまりスポットの当たらないところ」がツボだと言う点を差し引いても、情景の美しさや登場人物の心情の描かれ方など、すごく好みの作品でした。2012/01/02
あおいたくと@灯れ松明の火
3
タイトルからのジャケ買い。雰囲気に合ってたイラストでした。想像以上に良かった一冊。過去を辿る現在の物語。みんななんだかんだ言って根がよくて憎めない人ばかり。終盤の、真相が明かされていく演奏と情景にはだんだん感極まって潤みそうになった。音や歌は想像することしか出来なかったのがなんか悔しい。動画になってくれたら・・・げふんげふん。想う人の温かさと切なさが詰まったお話ですた。2012/02/09
八岐
3
いいなあ。歴史の闇に埋もれた悲恋を紐解いていく事によって生まれる鏡合わせのラブストーリー。これは良いものでした。2011/12/31




