内容説明
秋田から上京して20歳で作家になった豊島ミホ。初めて彼氏の居るクリスマス、ひとり花火大会、同棲問題……東京っぽくない東京暮らしの悲喜こもごも。順調そうに見えた彼女は、なぜ結果的に恋と仕事を失い、秋田へと帰ることになったのか。そして、いまどんな心境で再スタートを切ろうとしているのか。一人の作家が人生に逡巡するさまを赤裸々に綴った実録880日エッセイ+現状報告。 解説/山本文緒
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みゃーこ
80
朝起きて顔を洗って歯を磨いて化粧して出かけてごはん食べて寝る…ただそれだけの当たり前のどこにでも誰にでも繰り返される退屈な日常。その中で確実に何かを感じたりしているんだろうけど言語化されない。そこのところを作家さんはみごとに言語に化かしておもしろがる。そういうところがエッセイっておもしろいな。って思って書けそうな気がしたり…ね(書けないけど)。豊島さんのエッセイも日常の他愛ない出来事を女子どうし紅茶でも飲みながらグダグダくっちゃべってるような雰囲気の「これぐらいがちょうどいいよね」っていう感じのエッセイね2013/11/22
lonesome
36
例えば、自分は綿矢りさの小説の主人公に自分や好きな人の姿を重ねて見て、綿矢りさもきっとこういう人なんだろうなと想像する。かたや豊島ミホの文章からはまるで友達のように感じて読んでいる。このエッセイ集もそうで、文庫版に追加された二つのエッセイにも親近感を持った。「変身願望」の話で顔にコンプレックスがあると書いていて、自分もそうでつねにかっこよくなりたいと思っているので、根底にあるものが似ているから友達のように思えてこんなに豊島ミホの書く文章に愛着が持てるんだろうなと実感した。2014/02/13
takaC
26
約53度、ナイスを押したくなった。2012/03/25
ヨータン
20
この著者の作品はあまり読んだことがないけど、このエッセイ面白かった。著者も地方から上京しているので、共感できる部分も多かったし。作家を辞めてしまうのとっても残念。2014/11/05
桜もち 太郎
18
「作者(私)が恋も仕事も東京暮らしも失うまでの実録880日エッセイ集」本人が書いた本書の紹介文だ。「仕事も」ということは、作家を辞めるということだ。この作品の中には何故かということは書かれていない。「最初で最後の変身」と表現している。20歳でデビューし、本作26歳まで19作品を残し無期限の休業。最近彼女の作品を読み始めた自分。納得できる理由が欲しくて本書を手にしたわけだが、山本文緒さんの解説「考えることから逃げない人」を読み、何となくだが腑に落ちた。豊島作品、最後の一冊まで読み切ろうと思う。2024/08/17
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