わが告白 - コンフェシオン

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わが告白 - コンフェシオン

  • 著者名:岡井隆
  • 価格 ¥1,672(本体¥1,520)
  • 新潮社(2012/06発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103317111

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内容説明

男女の愛とは何だろうか――。二度の離婚。そして五年間の恋の逃避行。日本を代表する大歌人には、語られざる過去があった。文学者として世俗的な栄誉をすべて受けた今、封印してきた記憶が蘇る。そして、嫉妬と悪意の嵐。裁判沙汰になったストーカー騒動にも巻き込まれ、決して平穏な日々は訪れない。最初で最後の小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっし~

9
町田康をして「月下を飛び来る男」と呼ばしめた現代最高の歌人・岡井隆。塚本邦雄、寺山修司とならび前衛短歌三雄の一人に数えられ、医師を勤める一方「歌会始」選者、つまり宮廷歌人でもある。「位人臣をきわめた」感のある著者だが、若き日の失踪、奔放な異性との関係、被害妄想に満ちた手紙を送りつけてくる女性ストーカーとの対決など一筋縄ではいかない生生しい人生模様が赤裸々に語られる。先日読了したコリャード『懺悔録』に触発されての再読。「コンフェシオン」というサブタイトル、「ロークス・ミノーリス」の比喩がなかなかに良かった。2019/11/17

のうみそしる

3
日記ではなく私小説でもなく、実験的な告白。後半はさらに東日本大震災も絡む。女性遍歴や出奔をどうこうと詳細に言い立てず、弁解したいふうでもなく、この齢でようやく書ける境地に達している。失踪へのモチーフが女と重なる。しかし名誉欲がとんでもなく強い爺さんだこと。勲章に目がない。批判しているのではなく、こうでないと戦後短歌時代を駆け抜けてこれなかった。「達成感などということをわれわれはよく言いたがるが、花をみて『きれい!』『すばらしい!』『言葉ではいえません!』というのと同じぐらい空疎なきまり文句である。」2022/06/22

私的読書メモ3328

2
なんだこりゃ、ふざけるなと言わざるを得ない一冊でした。唱えられているお題目を受け入れたとしても、では一個の文学作品としての出来にも首を捻るしかない出来でしょう。商品としても、確たる地歩を築いた著者が、自身の後ろ暗い過去について告白した本、として興味を惹こうとしているのは明白であり、それでこの内容は詐欺紛いでしょう。何より、書かれている内容が女々しく、いちいち読んでいる方が恥ずかしくなるほど気取っていて、鼻につくことこの上なかったです。2017/11/06

浦和みかん

1
帯に「自伝」とあるからそれを期待しながら読むとなかなか語られない生涯にそわそわとする。しかし、途中からこれは自伝という皮を被った日記文学なのだと気づく。自作・他作を引きながらぽつりぽつりと語られる過去に、岡井隆の矜持と羞恥が見られ、作品として面白かった。2017/09/05

カミヤイン

1
面白く読めた。告白と題にあるから、所謂告白を過度に期待する人には、あるところまで読むと足踏みしかしていないじゃないかと感じるかもしれないと思った。まあ、スキャンダルを求める人、自分のことを省みない人には口惜しいであろう。2012/03/02

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