西洋音楽論 - クラシックに狂気を聴け

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西洋音楽論 - クラシックに狂気を聴け

  • 著者名:森本恭正
  • 価格 ¥628(本体¥571)
  • 光文社(2012/02発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334036591
  • NDC分類:760.4

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内容説明

日本では、週末のゴールデンタイムに、かなり専門的なクラシック音楽番組がたっぷり全国放映されている。また、大都市は勿論、地方都市においても、毎晩何処かでクラシック音楽のコンサートが開かれている。しかし、私たちはクラシック音楽の本質を本当に理解しているだろうか? 作曲家・指揮者としてヨーロッパで活躍してきた著者が、その体験を軸にゼロベースで問い直す、西洋音楽の本質。【光文社新書】

目次

第1章 本当はアフタービートだったクラシック音楽(ウィーン郊外のスタジオで 行進曲は左足で踏み出す ベートーヴェンが聴くロック音楽)<br/>第2章 革命と音楽(フランス革命とコンセルヴァトワール 装飾のパラドックス―モーツァルトの場合 狂気のクラシック音楽 十二音音楽とロシア革命 禁止される音―当局が真に恐れたもの)<br/>第3章 撓む音楽(古武術のようにヴァイオリンは弾けない スウィングしないクラシックなんて有り得ない)<br/>第4章 音楽の右左(カタカナの功罪 左利きに音楽はできない―筈はない 世界で唯一タンギングをしない国・日本 邦楽器は何を語るのか 饒舌なヨーロッパの音楽)<br/>第5章 クラシック音楽の行方(クラシック音楽は―多分―死なない 音楽家への提言)<br/>第6章 音楽と政治(未来への暗示 君が代を歌って…)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1959のコールマン

56
☆2。最初は読みやすい。クラシックの本質はアフタービートでは?というテーマでちょっと小説仕立てのような文章が続く為、次はどうなる?次はどうなる?と興味深くよんだ。だが、第四章の「音楽の左右」から雲行きが怪しくなる。やたら理屈っぽくなるし、リズムの件もあまり出て来なくなる。確かにその理屈の内容は首肯出来るものが多いが、クラシック、純邦楽関連の音楽本をある程度読んだ人間からすると「だから何なんだ」と言いたくなる当たり前の事ばかり。脳の話が出てくる部分では、日本人の音の聞き方が出てきて、↓2021/09/15

巨峰

20
12月発売の新書は、クラシック音楽のがいっぱいで、なんでこうまとまるんだろうと。。。この本は、西洋クラシック音楽の特異性を、日本や東洋の音楽と対比して、ポップス・ロックと対比して明らかにしていく。ヨーロッパ留学を経て日本に帰ってきたときに、音楽をきいたら、クラシックでもジャズでもポップスでも、演奏をきいただけで、日本人が演奏しているのか、その他の西洋人が演奏しているのかというのがわかったというのがちょっとびっくりだけど、そういうことってあるでしょうね。2011/12/20

かしまさ

13
西洋音楽の特徴を挙げつつ、クラシックからロックまで連綿と続く特徴があるんです、という面白い切り口で解説する音楽論でした。民族ごとの「土着のリズム」の存在について懐疑的だったんですが、意識しなくてもそういうものを小さい頃から聞き続けていれば、何を良しとするかに一定の傾向が生まれるのかも知れない。東洋との対比も面白かった。2021/03/05

アルゴス

7
「クラシックに狂気を聴け」というサブタイトルにはちょっと引きそうだけど、西洋の音楽と東洋音楽の違いをスウィングのあるなしで考察するというユニークな視点のクラシック音楽論。「ため」の感覚がない日本人のクラシック音楽家は、どれほど巧みに演奏しても、曲の心をつかみ損ねるという指摘は鋭い。マーラーのシンフォニーの演奏中に、三味線の音が一つ響いただけで、シンフォニーの全体が消滅したという指摘も面白い。自然の多様な音を締め出さないと成立しないクラシック音楽の人工性には、繰り返し考えさせられる。2018/02/15

牧神の午後

6
「生物と無生物の間」もそうなんだけど、随筆っぽく論を展開される本とは正直相性が悪い。様々な音楽家達との対話から西洋音楽の特質、それに対立する民族音楽、現代音楽と著者の思想は続いていく。語らない日本の音楽など示唆に富むものも多いのだけど、たとえば、裏拍の強調はケチャもそうだし、なによりラストの君が代で行進できないってのは、小学生の時に君が代マーチを鼓笛隊で演奏した人間としては違和感ありまくり(笑)。2017/07/06

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