内容説明
悪家老として名高い、赤穂藩の経済官僚・大野九郎兵衛。しかし、彼こそが、先進的な製塩技術の開発と塩相場による儲けで、お取り潰しにあった浅野家再興を志す忠臣だった。赤穂浪士の討ち入り後は、真の仇を討つべく、米相場を下落させ、さらに布石は長州にも……。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
13
△他の忠臣蔵と視点が違うのはいいのですが、話が飛躍しすぎて荒唐無稽になっているように感じました。またところどころに入るチャチャが面白くなく、テンポが乱れました。2021/09/07
MarsAttacks!
6
実は忠臣蔵ってよく知らないのですよね、なぜかTVドラマでも見たことが無く、松の廊下と討ち入りぐらいしか知らない知識で読み始めました。本家を知らないのでこの別解釈を楽しみながら比べることは出来ませんでしたが、忠臣蔵から幕末のこじ付けは楽しく読めました。忠臣蔵・幕末の長州を知っていたらもっと楽しめたはずの作品でした。2014/10/19
Junji Ogawa
2
文章は達者だが、「幽霊に新情報を語らせる」という形を発明した以外、内容的には??? 加藤廣の『謎手本忠臣蔵』に続けて読んだからか、浅い感じがしてしまった。逆だったらよかったかもね。2011/12/19
成山昌子
1
火山の大爆発とか自然災害系でぶっ飛んだ話が面白い石黒輝の時代物?と思って読んだら、忠臣蔵から討幕へ亡霊の昔語りに親父ギャグを挟んでちょっと話に入り込めない。歴史好きには面白いのかもしれないけど、経済の行き詰まりが幕府を倒すというストーリを一人の人が考えた仇討にしてしまうのは無理があるのではないでしょうか。2013/02/10
YH
1
姉妹の茶々や駄洒落、じゃれているところとか父の突っ込みがうっとしい。石黒さんなりの考証と解釈による忠臣蔵と倒幕との関係についての発想自体は面白くはあるんだけど。2011/12/22