内容説明
父の死後、母と弟とともに慎ましく暮らすマリーナは、家計を助けるため、伯爵未亡人のコンパニオンとなる。雇主の息子から母に賭事をさせたらすぐにくびだと言われたが、着任早々、賭博場へ連れていかれる始末。しかも伯爵未亡人は因縁の相手との勝負に大敗してしまう。絶対に仕事を失うわけにはいかないマリーナは、その相手──放蕩者として名高い裕福な御曹司キットを訪ね、負債を帳消しにしてもらえないかと懇願する。ところが、その代わりにマリーナ自身を差し出せと言われ……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まめもち
1
ギャンブル狂のコンパニオンになったヒロイン。雇い主の賭けを止められず解雇されそうになったので、相手に 嘆願に行ったら逆に迫られてまぁ大変。ちょっと困らすだけのつもりが予想外に引かないヒロインにたじたじのヒーロー。ヒロインの気性は読んでて好ましいんだからあんまり美人じゃないを強調して欲しくなかったな。コンパニオン相手のおばあちゃんが強烈キャラだったけど、言葉はキツイが実はいい人だった。2017/05/04
ネフェルティア
1
再読。登場人物それぞれの名誉と、名誉を守る為の代償が色々な形で描かれていて面白かった。2013/02/01
ネフェルティア
1
面白くていっき読みした。マリーナは、自分自身の名誉以上に、雇い主のレディ・ルースやティリー・ブレインの名誉の事を心配する心優しい女性で、気高く勇気も兼ね備えている。数多の美しい女性と交際してきたキットも最初は特に美人でないマリーナに心動かされないが、マリーナの勇気や優しさに気がつき、じょじょに惹かれていく過程が丁寧に描かれていて、マリーナの魅力がキットの目線で伝わってきた。ハンサムで危険なキットの存在感はすごかった。毒舌だけど本当は優しいレディ・ルースも良かった。2011/12/17