ベスト新書<br> 「昔はワルだった」と自慢するバカ

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ベスト新書
「昔はワルだった」と自慢するバカ

  • 著者名:小谷野敦【著】
  • 価格 ¥827(本体¥752)
  • ベストセラーズ(2014/06発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784584123492

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内容説明

「ワルい男」「昔はワルかった」といいたがる男、この元祖はどこなのであろうか。
 聖アウグスティヌスの自伝的著作『告白』は、はるかのち、18世紀のルソーの『告白』の先駆的なもので、自己の過去の行いを懺悔しつつ語るという内容であり、私小説の原型の一つともされる。この中で、ルソーもアウグスティヌスも、若い頃「女遊びをした」ということが書いてある――。
 かの名作漫画「デビルマン」から、ウルトラマン、「舞姫」、ピカレスクロマンの伝統、歌舞伎界の“色悪”、果ては小林秀雄や田中康夫、村上春樹に至るまでめった斬り! 
 著者が違和感を覚える「ワルい男」を徹底検証。

目次

悪人志願―「悪」と「俗物」をめぐって
第1章 「俺も昔はワルだったぜ」の系譜(「女を泣かせた自慢」の文学 「色悪」の文化 ほか)
第2章 「悪とはなにか」とは何か(「凶悪殺人犯」と「悪人」はイコールか 「犯罪小説」の落とし穴 ほか)
第3章 「俗物」とは何か?(誰もが、ある種の「俗物性」を有している 俗物がこだわるステイタスの在り処 ほか)
結語 いつか悪になる日まで

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

53
「何を論じてもブレない」という褒め言葉があるが、この著者の場合は「いつも同じようにブレる」という印象。表題と内容がいつものように一致していないのには慣れた。著者の薀蓄で「舞姫」のモデルがいて、日本までエリスが押しかけて来たという話があり驚く。発狂と妊娠は虚構だという。そのエリスの対応をしたのが鴎外の娘婿の医学者小金井良精で、彼の孫が星新一だという。俗物についての考察、自分も本でしか聞かない言葉だ。中島義道の悪口などいろいろある。他の本と重複しているところがあるが、楽しめた。ファンなら。2017/03/19

showgunn

15
小谷野敦の新書はタイトルと内容がズレてることがままあるがこれはその中でも最たるものかも。しかし私は小谷野敦ファンなので楽しく読みました。 「融通無碍」という言葉が一番印象に残って、それは小谷野敦のスタンスにも影響を与えていると思った。博識な学者なんだけど物事を考えるときは一般人としての視線を忘れていないところに自分は共感するのだけど、それが物足りなく感じる人も多いだろうことはよくわかります。2016/11/01

ichiro-k

15
内容は、雑記風でトッチラかっているので読みにくいが「俗物(名誉や利益に囚われてばかりいるつまんない奴・無学で無風流な奴)」について著者のどーでもいいこだわりの「正論」を語っている。 著者の反感を覚える知識(知性?)をひけらかした(衒学趣味)と、ネチネチとつついているテーマ(偽悪)が子供っぽい。宮台真司と同類の人物。 最近、自分自身は「偽善・偽悪」を目の当りした時、ただひたすら苦笑している。 2011/12/14

テイネハイランド

10
図書館本。この人にはまともな評論/エッセイもあるのだろうと思うけれど、この本はあまり感心しない。話がすぐに脱線してまとまりがなく、まさしくチラシの裏にでも書いていればいい内容。ただし、よく本を読んでいるということは伝わってきて、第3章の俗物論などは内容をもっと推敲して論理的なつながりをはっきりすればもっといい内容になったのではと思わせる。小谷野氏のアマゾンレビューの本は今度読んでみたい。2016/02/07

厩戸皇子そっくりおじさん・寺

9
一気に読んだ。私が小谷野ファンだからか、今回も面白かった。中島義道批判、哲学と宗教流行りへの疑義、俗物論が中心。ニーチェや仏教の本がコンビニに並ぶ現代には相応しい批判かも。2011/11/23

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