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内容説明
現在、法制審議会で民法改正のための議論が進んでいる。
なぜ今、民法を変える必要があるのか。
どのような手続きで変えるのか。
ヨーロッパや東アジアにおける民法改正の歴史、最近の動向も紹介した上で、社会の構成原理としての民法典を根源的に考察する。
現在、法制審議会で民法改正のための議論が進んでいる。なぜ今、民法を変える必要があるのか、どのような手続きで変えるのか。ヨーロッパや東アジアにおける民法改正の歴史、最近の動向も紹介した上で、社会の構成原理としての民法典を根源的に考察する。
目次
序章 民法改正とは―直近の改正作業をふまえて
第1章 日本の民法改正
第2章 諸外国の民法改正
第3章 民法改正をどのように行うか
第4章 民法改正はどこへ
結章 民法典を持つということ―社会の構成原理としての民法典
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんがく
11
やや古い本だが、日本と各国の民法の形成過程と現状が簡潔に説明されている。現在の改正の傾向として、財産から人間へ、制度から契約への変化が指摘される。私達に最も深くかかわる法ともいえるので、もっと深く知る必要がある。とりあえず六法全書を流し読みしたい。2019/02/02
takeapple
10
民法は難しいので、どんな法律なのか知りたいと思い読んだ。改正されたのは知っていたけれど、どんな方向性でされたのか、今問題になっている選択的夫婦別姓や同性婚の問題はどう見ればいいのかも分かりやすく示してくれている。市民とは、このような難しい法律もある程度理解できる能力が必要とあるけれど、そうだよね、私法の一般法だし、市民とはということに関わって来るもんねえ。それでも難しいから更にここで示されたものを読んで行くしかないねえ。2022/02/27
リョウ
4
内田先生の新書と比べると岩波新書らしく格調高いけど、その分メッセージ性が弱い。どちらかというと、民法改正を学問的に考えたというのに近い。公法を私法の特別法と言い切るところはなるほどと思った。2012/04/28
takizawa
4
「民法を改正する」とは何かを問うている本。具体例を用いながら民法の考え方を論じていた内田本(ちくま新書)に比べると,網羅性が高く理論的・抽象的な印象を受ける。LGBTの権利に関する立法の必要性をきちんと書き記すあたりはさすが。2012/01/02
MI2
4
法制審議会民法部会幹事で東京大学大学院法学政治学研究科教授の大村敦志氏の民法改正に関する新書。 内田貴氏の新書に比べると、成年年齢引下げや親権制度にも話が及んでおり、かつ、理念からの演繹、母法としてのフランス法への目配りがなされているという意味で、大村節全開といった感覚を持つ。 民法改正自体の体系的論議、民法学の再位置付けなど、斬新な視点もあり、一法学徒として興味深い一冊であるが、もし法律の初学者が一冊目として読むには、通説的見解ではない感が多分に否めないところではあり、要注意の一冊でもある。2011/11/05