クリスティー文庫<br> カーテン

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クリスティー文庫
カーテン

  • ISBN:9784151310331

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内容説明

ヘイスティングズは親友ポアロの招待で懐かしきスタイルズ荘を訪れた。老いて病床にある名探偵は、過去に起きた何のつながりもなさそうな五件の殺人事件を示す。その影に真犯人Xが存在する。しかもそのXはここ、スタイルズ荘にいるというのだ……全盛期に執筆され長らく封印されてきた衝撃の問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

178
これは実は相当に切ない話なのですが、ポアロの道化師的な性格のお陰で極力悲しみを感じさせないようにとクリスティー女史が配慮されているのでしょうね。本書の趣向はバーナビー・ロス(エラリー・クイーン)の「レーン最後の事件」とほぼ同じで巨匠と呼ばれる作家は似たような事を考えられるものなのですね。処でクリスティー女史がこの結末を選んだ理由は自らの死後にポアロのパロディーを書かせない為だったらしいですが最近遂に生前のポアロの事件簿という形で出版されてしまい何ともお気の毒ですが今は天国でさぞご立腹だろうなと思いますね。

中原れい

124
クリスティが傑作を連発している時期に書かれ保存されていた作品ということで、どんなものだろうと読むのが楽しみだった。…容赦ないですね。いつもの救いはあるものの、あれをするのは間に合ったとか、あの人は救われたとかの都合よさは一切ありませんでした、さすがです。そうか当初は20年のあいだのことだったかと、年代の謎については思いました。整合性が取れなくても生きてる間書きついでくれたことに感謝します。解説の「お婆さん必要」は私もそう思います。また読もう。2017/06/17

113
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2021/09/post-791b87.html 「スタイルズ荘」で登場し、「スタイルズ荘」で退場したポワロ。 【スタイルズ荘の怪事件」再読の要ありかもしれません。2021/09/26

きゅっぷりん

93
ポアロ最後の作品 舞台はデビュー作と同じスタイルズ荘 ポアロ作品たくさんの未読がある中 つい先日『スタイルズ荘の怪事件』を再読し記憶の新しいままポアロ最後の今作へギャップを楽しもうと初読... しかしこの最後の作品を読んだ事に正直後悔 ツマラナイ等の理由ではない ネタバレになるので言えませんが... 個人的には『そして誰も... 』以上の衝撃 未読の方にはポアロの他作品を全て読み終わってからこの作品に手をつける事をお勧めします もし読むとしても何の情報も入れずに読んでいただきたい2020/12/01

aoringo

87
ポアロ最後の事件。ヘイスティングとの最初の事件であるスタイルズ荘が舞台。何を書いてもネタバレになってしまいそうで感想が難しい...歳をとってもポアロのヘイスティングに対する丁寧なのに失礼な態度は相変わらず、面白い。これまでのシリーズとは全く異色な作品だと思いながら読んでいたが、その結末は衝撃だった。好きな作家は?と聞かれると「アガサ・クリスティ」と答える私だけど、今作でクリスティの人間心理に対する洞察力、観察力は本当に素晴らしいなと改めて感じ入りました。まだまだ未読の作品が残っ→2021/11/12

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