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内容説明
「文章を書く」とは、長い間の記憶から体験を引き出して描写することだ。自分にはそんな特別な経験はないと考える人でも、うまい引き出し方さえわかれば書ける。また、伝わる文章にしたいなら、くどくどと説明してはいけない。とにかく描写せよ。細部に目をこらして書けば、真に迫る。たとえばさびしい気持ちなら、「さびしい」と書くな。さびしさを表わす「物」を描写してそれを伝えよ――ベテラン記者で名コラムニストの著者が、ありきたりにならない表現法から、書く前の構成メモ術まですぐ使えるコツをやさしく伝授。
目次
第1章 記憶を描写してみよう(いい文章とは;何を書けばいいのか ほか)
第2章 伝わる文章の秘密(「人プラス物」;情景描写の効果 ほか)
第3章 そもそも書く手順とは?(箇条書きから始める;現在・過去・未来の順に書く ほか)
第4章 文章はこう直す(「思う」「考える」「感じる」を減らそう;オチでどう変わるか ほか)
あとがきに代えて 特別編―文章に手を入れる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
72
初読。書くことが苦手で、読メの感想もいつも短文で済ませてしまう。関係性に着目したい。…あれ、やっぱり短文だ。2013/08/25
汐
53
部活の参考になるかなと読んだ一冊。描写や比喩が思いつく方法、題材が浮かぶ文章術がわかりやすく書かれています。学生たちから、文章を書く上で困ったり、悩んだりしたことが挙げられ、それに基づいて説明されているので、文章を書くことの悩みに対する答えが忠実です。 感情をものに例えて表現するとか、同じ言葉を多用しすぎないなど、これからの文章を書くことに活かしたい部分が多くあった。推敲の仕方なども参考にしながら、伝わる文章を書きたいです。文章を書くのは簡単ではないけれど、きっと楽しいことだと思う。2016/01/17
Yuma Usui
38
何度も読んで消化したい、文章を書くために気をつける点が列挙された一冊。散文では「説明」ではなく、人、物、自然の関係の「描写」を勧めている点や、なんとなく使っている句読点や文末の表現(思う、考える、感じる)の意味に注意する点など得るものが多かった。例文として谷崎潤一郎や夏目漱石、芥川龍之介など様々な物書きの文章が引用され、紹介しているテクニックに説得力が感じられた。2019/03/06
KAKAPO
37
おそらく2年ほど前に読み終わっていたのに、感想・レビューを登録していなかった…著者の近藤勝重さんは、毎日新聞の論説委員、サンデー毎日と毎日新聞夕刊の編集長を歴任された方。「いい文章とは?内容があるということ、その内容が的確に表現されていること。体験こそが文章の最も大きな源泉、作文というのは、記憶化された自分自身を言葉にする作業。」と書くことを思いつくところから表現する技術までが克明に書かれている。そのため、読んで満足というよりも、要点をノートにとりながら読んだ方が良い、まるで教科書のような内容だった。2017/02/04
禿童子
27
毎日新聞のベテラン記者の文章教室。作文のレッスンに役立つ実践的アドバイスに溢れている。いい文章=「独自の内容」+「伝わる表現」。説明ですませるな、具体的に描写せよ。描写の中に「人と物」を取り入れる。①納得②共感③驚き・不思議の三つの見方・視点で新聞や雑誌を切り抜き、物事のとらえ方のコツを学ぶ。難しい漢字熟語をやさしい言葉に言い換える。文章に「思う」「考える」「感じる」を使わない。「私」「あれ、これ、それ」を削る。「日々の暮らしのちょっとした驚きや不思議を大事にしてほしい」には大いに共感した。2017/11/13
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