角川文庫<br> ワルツ(上)

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角川文庫
ワルツ(上)

  • 著者名:花村萬月
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • KADOKAWA(2014/12発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041898116

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内容説明

終戦直後の新宿。街の殆どが瓦礫と化し、明日の行方も見えぬ混乱の中、三人の男女は出逢う。僅かな金と煙草で組事務所の襲撃を請け負った特攻崩れの城山龍治。朝鮮人であることを隠しながら頭脳と美貌でのしあがろうとする林敬元。疎開先で強姦されそうになり東京へ流れてきた天涯孤独の生娘・岡崎百合子。苛酷な運命に抗いながら見えない糸で絡まり合っていく三人の壮絶な人生を描破した、昭和スペクタクル小説、ここに開幕!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

72
花村萬月は、濃厚、かつ力強い筆致でえぐるように描いていく。その筆致ゆえ、題材によっては貪るように読み、もしくはくどいと投げ出してしまう。わたしにとってはまさに博奕のような作家である。「ブルース」「ゲルマニウムの夜」と立て続けに撃沈したため、ちょっと怯んでたけれど、この「ワルツ」は、きた!きたよ! 特攻崩れ、出自を隠した朝鮮人、天涯孤独の美女、三人が戦後間もない新宿を舞台に踊り出す。グリグリとえぐられながら情緒と娯楽性にあふれた物語に飲まれていく。そりゃあないだろ展開もねじ伏せて読ませる力業。たまらない。2019/09/09

ゆか

21
時代は戦後直後。主人公は3人。絶世の美女とアウトローな男性2人。エログロは基本的に苦手だけどこの本は読ませるし、続きが気になります。ヤクザ、殺しあい、覚醒剤、ありとあらゆる物が詰め込まれてはいるけど、これは恋愛小説なんでしょうね。主人公3人に関わる人達、それに主人公3人にも不幸が訪れる気しかしないのに続きが読みたくなる!読み終わった後なぜか疲れる(笑)2018/04/05

yuki@おぐ

19
【図書館】3分の二まで手こずった。3人の接点が見え始めてから、ようやくエンジン始動。戦争直後の新宿を舞台に任侠の世界を描く。少々くどいし、かなり凄惨なシーン、グロイシーンも多数。人もたくさん死んじゃうし。戦後の混乱期なんだから当たり前。敗戦を終戦と置き換えた欺瞞、、知っている事だったけど、あぁそうか。国家は国民を守ってはくれない、政治家と官僚の破廉恥さ!戦争反対と唱えるのは、こういう本を読んでからにしてほしいね。2015/08/27

ちくわ@バイク乗りおっさん

11
花村さんの初期の感じが戻ってきた(≧∇≦)城山と百合子、林敬元…どうなる?純代姐さんかっこえぇー2013/09/13

ごんちゃん

9
終戦直後の混乱の時代、任侠の世界に関わった男女3人の群像劇っちゅうか、ほぼ恋愛小説。エグい描写が多い。話はくどいし現実離れしている。が、この世界観が好きな人は好きなんだな。インドを旅してハマる人はハマるみたいな。不潔で死体の流れるガンジス河で沐浴する人が崇高に見える的な・・・言い過ぎやな・・・。それに萬月さんの描く人物はいつも魅力的なんだよね、粋な人が多くてさ。さて、中巻に進もう。2015/06/21

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