内容説明
勤倹力行、篤志、陰徳、義理、諧謔、思いやり……、この国には、不朽の礎がある。大津波から村を救った異能の実業家、分度を守り復興を成し遂げた二宮尊徳、著名な学者を唸らせた無名の人の志、貧しくても守り通した義理から生まれる人の縁、災厄のときこそ人心を慰める皇后の読書歴――日本人の美点を体現した人びとの凄みを、歴史の襞の中から見つけ出す秘話七篇。
目次
天災と砕身―浜口梧陵と篤志の人々
無名の志―中谷宇吉郎と奇特な宿
勤倹力行の提唱者―二宮尊徳の凄味
陰徳を積む―野口英世のパトロン
義理がたい―樋口一葉の優しき清貧
狂歌の伝統―一高校長たちのユーモア
「よく耐えてこられましたね」―皇后美智子さまの読書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
№9
28
少々語り口がおじさん臭いが(おじさんの自分が言うのもおかしいけど)、「稲むらの火」で有名な浜口梧陵や(司馬遼太郎の「胡蝶の夢」にも少し出てくる)、二宮尊徳を後世の人々に知らしめた弟子たち、お札のその写真と子供向け偉人伝の内容からは想像も出来ないほどの厚かましい横顔を持つ^^;野口英世を一切の見返りを求めずに援助し英世に偉大な業績を為さしめた人たち、幼少より読書を通してその高潔無私な心を育まれた皇后陛下のエピソードなど、「日本人の美風」とはタイトルが少し気負い過ぎだが、良い話しを聞かせてもらったという感じ。2016/01/13
calaf
6
「人世は現状の如何は必ずしも問題ではない。前途に望があるといふ事が命であります」(菊地寿人)なるほど。確かに発展真っただ中の国々の人々は、今いくら苦しくても活気にあふれています。2011/11/28
pako
2
狂歌を読み合う友人関係とかかっこいい(本編に殆ど関係ない感想になってしまいました)2013/04/25
sasha
2
この著者の書物エッセイは楽しんで読んで来たが、本書は少々散漫になっているか。東日本大震災で注目された日本人の美風だけど、それにこだわらない方がよかったかも。2011/12/29
ロニ
1
狂歌のくだりは原文の引用が多くてテンポが落ちたけど、他の章は驚くほど読みやすい。津波の話はちょっと泣いた。 美智子さまの話はガッツリ泣いた。本当に素敵な方なんだろう。2022/01/06
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