- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
「憤り」とは世界に体当たりする情熱である――。グローバル時代の社交術から官僚依存批判、シャツスタイルのススメまで、時代の数歩先を駆け抜けた芸術家による鮮やかな日本論! 岡本敏子による「太郎の眼」収録。
目次
第1章 美しい日本人として怒る(顔を失った近代人 青空 ほか)
第2章 残酷な青春(若さの喪失 若い英雄 ほか)
第3章 子供こそ人間(子供の絵 不当への憤り ほか)
第4章 人生は遊び(無条件に遊ぼう 忘れることの美徳 ほか)
太郎の眼(岡本敏子)(いま、なぜこの「眼」を ノーブルな怒り ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホークス
43
たまに岡本太郎の気合を浴びたくなる。後頭部をバチンと叩かれて、忖度も怯えも吹き飛びスッキリする。ブスリと直言してくれる。他人に遅れをとったからなんだ。「早い奴がいるなあ」と言いながら、自分の思う事をやれば良い。何者になろうと自分でケツを持てば良い。世間がこうだから仕方ない、なんて事はない。時流や古い枠組に擦り寄っている自分を顧みよ。おかしいと思ったら直せば良い。本書は短めのエッセイ集で、岡本敏子の解説を含めて読み応えがある。どんなクスリが効くかは人によるが、自分にはやっぱり岡本太郎が効く。2019/04/05
やっち@カープ女子
42
言わずと知れた戦後の日本を代表する国民的芸術家だが、教育論や哲学も学んでおりエッセイストとしても卓越している。この人は本気で怒り、生きている。人間らしくて本当に美しい。2015/12/04
ロビン
24
「本職は『人間』だ」と言い放つ岡本太郎の政治論、遊び論、教育論、そして勿論芸術論と多岐にわたるテーマのエッセイ集と、パートナーであった敏子さんの「太郎の眼」という文章を併せたもの。形式や馴れ合い、群れを嫌い、独りで世のいやったらしさと平気でぶつかりあい自分を押し出した太郎の人生の熱い記録である。文章はじつに肉感的でいきが良い。仏法では「怒りは善悪に通ず」と説くが、太郎の怒りは人間としての義憤であり、ノーブルな潔癖さから来るものである。空の青さに感動すること、権力の横暴や非人間性への怒りを忘れてはいけない。2019/10/29
さきん
21
読んでみて本当に良かった。日本の原初を求めて、自分の生き方に悩んで、現代日本の社会に身を置いて、敢えて困難な道を選択する著者の生き方。2018/02/04
青蓮
21
岡本太郎節、炸裂。こう言う太郎さんの熱い信念が好きです。2014/03/11