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内容説明
試験の難しさと独特のクセから特別な対策が必要で、一般企業の「シューカツ」とは決して両立しえないマニアックな公務員試験の世界。トップ私大の学生が落ち、偏差値五〇以下の大学の学生が合格することもざらにある“水もの”。そんな特異な公務員試験ワールドを、受験生、大学、教育産業、役所、それぞれの思惑含みの視点から解説する。また、長年受験指導にあたってきた著者ならではの試験・面接突破のためのコツ・裏ワザも紹介。【光文社新書】
目次
第1部 不況ニッポンのガラパゴス就活(公務員受験)事情(大学生たちの苦悩 「公務員の魅力」という幻想、志望動機の罠 社会人受験生の苦悩)<br/>第2部 公務員試験の周囲にうごめく教育業界(公務員試験にぶら下がる大学・資格スクール業界 そもそも資格スクールは必要なのか?)<br/>第3部 ガラパゴスの生みの親―採用者側の論理(公務員試験の謎 役所は面接で何をみているのか? 公務員人気の真偽如何?公務員試験の将来)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
58
公務員には、やりがいの有無を問わず誰かがやらなければいけない仕事が相当含まれる。だから試験ではどんな仕事でも優先順位をつけて割り切ってこなせる資質が問われる。公務員志望の学生が就職活動せず試験対策に絞るのは社会を幅広く見る機会を逸する意味では勿体ない。 試験の成績と人物重視のバランスは役所でも苦慮。本書では、地元ネタを仕込んだ問題を含めれば冷やかし受験は排除でき公正性も保たれると提案。 公務員には安定している立場でないとできない仕事をする使命があるから安定が約束されているとする著者の見方に好感します。2020/06/07
リキヨシオ
19
一度なってしまえば「安定」「お気楽」「圧遇」…というイメージが強い公務員。公務員の安定性は本人ではなく、安定している人ではないとできない仕事「安定を失った個人・法人を守る」をするためにある。安定、お気楽、圧遇というイメージ自体が公務員への志望動機にしている若者が多い。公務員試験対策ばかりで就活自体が出来ず、民間の感覚が分からない「公務員は民間の辛さを知らない」という価値観の根底がある。前例踏襲、文書・形式主義、根回し主義…が合わない人は公務員には向かない。2015/04/27
komati
14
公務員として実際に働いてる今となっては、なるほど内容がよくわかる。出来れば試験を受ける前に読みたかったかも。公務員試験の“ガラパゴス化”というのはかなり納得できる。業務は多種多様に及ぶんだけども、それを発信して、そこに魅力を感じた受験者が増えるようにはしていきたい。しかし、本書はタイトルで少しミスリーディングを起こしてしまうかも。“カラクリ”となるとなにか不正めいたものを感じ取ってしまう(笑)。実際には、一般的には見えにくかった公務員の採用の実情をわかりやすく解説してくれる良書だと思うんだけどなぁ。2012/03/08
じん
11
カラクリでもないし稚拙な内容。だけど、「公務員は一時的に不安定な状態になった個人、法人を助けるために安定している必要がある」という表現には、なるほどなーと。一般的に公務員は高い汎用性、適応力が求められる。どんな仕事にも向き不向きはある。それは、公務員でも同じこと。※限られた勉強時間のなかで膨大な知識の吸収に手を広げ過ぎず、確実に合格点をとるべく取捨選択して勉強を行う要領のよさもまたみられているp139。事務処理能力が低ければ、様々な異動に堪えうる汎用性に乏しい人材となり、周囲に迷惑をかけることが増える。 2020/12/01
柏葉
11
面白かった。民間の就活に比べ独特である公務員試験について、何故そうなったのか理由から考えてみようという本。筆者は公務員試験の受験指導を行っているだけあって、試験や面接の説明は的確だし、批判で終わらせることもない。「地元優先」と「能力優先」という二つの考え方が面白い。働く人なんだから、どう見ても後者を採るべきだと思うけど。民間の就活と公務員試験の断絶は大いに感じる。優秀な学生がやる気と期待をもって働ける職場にして欲しい。国の中枢を支える仕事を避けられる、魅力がないと思われたら、その国は終わりだと思う。2012/05/13
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