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内容説明
アンデス高地を舞台に栄華を誇ったインカ帝国は、多くの謎とともに語られている。
が、この地域は「栽培植物の宝庫」であり、ここを原産として世界に広がった作物はジャガイモやトマトやタバコや綿など、数十種にのぼる。
40年余りにわたり、この地を調査してきた民族学者である著者は、インカ帝国を滅ぼしたスペイン人たちの文献と、自らの調査結果から、インカの先住民たちの精神世界に思いを馳せる。
スペイン人たちが異端とみなした、「異形の神々」ワカ信仰こそが多くの謎を解く鍵であると確信し、本書を著す。
15世紀に南米大陸に誕生した広大な帝国インカとは何か。なぜ1世紀余りで突然滅亡してしまったのか。その大いなる謎に鋭く迫る。
【著者紹介】
国立民族学博物館名誉教授
目次
第1章 天空の帝国
第2章 なぜ高地で暮らすのか
第3章 飢える者がいなかったインカ帝国
第4章 開花した農耕文化
第5章 「異形の神々」―ワカ信仰の世界
終章 インカ帝国の滅亡
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
59
県立図書館本。 取り寄せた本書を母に見せたらバミューダトライアングルの話になってしまった…。そういうロマンでミステリアスな話ではなくちゃんとした農耕(とちょっぴり民俗学)の話。 ジャガイモはケでトウモロコシはハレというところか…。ジャガイモとトウモロコシは畑の場所も違うし、農具・肥料も違うと来ました。徹底した区分っぷり。 ハレのトウモロコシで作ったチチャというお酒は権力者からふるまわれるハレの酒らしいです。アルコール分少な目というが飲むと普通に酔いそう。 異形のワカ信仰は進化論・品種改良の神?2024/09/28
喪中の雨巫女。
8
《私‐図書館》去年友人が、行って感激していた。私も行きたい場所のひとつ。知らないことばかり。2011/12/10
micatic
5
おもしろかった!!歴史には3つの側面があるとおもうんです。ひとつは真実、2つは事実、最後に史実。山本氏の見解と推測は、全てを網羅していて読み手をドキドキワクワクさせてくれるものでした。やっぱりワカ信仰についての記述が興味深い♪人間の精神は、文化から生まれる教育によると思います。インカ帝国時代の人々は何を信じ、何を思い生きていたんだろう。謎って本当にそそられますね。もう一度、マチュピチュがモデルになった、天空の城ラピュタを観てみたい衝動に駆られています。2012/07/04
サタイン
4
インカ帝国の資料が欲しくて適当に安かったのを購入。これなんか前も読んだなーって思っていたら普通に前の高山文明の人だった。日本の中でこの主張してるのこの先生だけなんじゃにかって思わなくもない。それはそれとしてインカ帝国というのがどういう思考体系で動いていてプレインカをどうやって取り込んだのか分かって面白かった。でも、メキシコもそうだけど白人か宇宙人かが一番最初に国作っていて海に去って行ったっていう類似性があるのは非常に興味深い。2022/11/17
ダージリン
3
インカは高地に都市がつくられたことを不思議に思っていたが、赤道近くで低地だと却ってマラリアになったりで人が住むには適さないと聞き、納得。本書では「異形の神々」と書かれているが、聖なるものが障害や欠損をもって表されるところは興味深い。こういう独特な文化がスペインに滅ぼされることがなければ、どういう発展を見たのか想像してしまう。2017/05/12
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