集英社文庫<br> 恋のからたち垣の巻 - 異本源氏物語

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集英社文庫
恋のからたち垣の巻 - 異本源氏物語

  • 著者名:田辺聖子
  • 価格 ¥440(本体¥400)
  • 集英社(2011/07発売)
  • ポイント 4pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087467239
  • NDC分類:913.6

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内容説明

貴公子として名高いウチの大将こと光源氏。恋のドキドキとスリルを味わわぬとオジンになってしまうとばかり、以前に増してマメマメしい。今宵も、新しい恋を求め、ご婦人がたの間を飛び歩く。猛々しい貞女。男嫌いの姫君。色気より酒気の女房。りりしい武者姿の女盗賊……。お供は、人生キャリアたっぷりのヒゲの伴男。おお忙しの主従コンビが京の都でくりひろげる恋と笑いの大冒険。面白源氏物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

94
面白かったです。恋と笑いが止まらなかったです。庶民で中年のヒゲの伴男視点で描かれているので、光源氏を客観的に見ることができました。恋をしていないとただのオジンになってしまう光源氏がたまらなくおかしい。主従コンビで織り成すよしなし事がユーモアたっぷりで描かれており、ちょっとした日常の冒険のような感じです。源氏物語とは全く別の世界が繰り広げられており、『源氏物語』からこのような物語を生み出すのが凄いと思いました。2016/08/06

kagetrasama-aoi(葵・橘)

38
「異本 源氏物語」と銘打っているだけに、ほぼ田辺氏の創作です。光源氏の名前と平安時代中期の設定くらいでしょうか、共通するのは。語り手はお馴染みのヒゲの伴男です。七編に登場するそれぞれの女性が皆逞しくて、光源氏がなかなか色男ぶりを発揮出来ないのが凄く楽しかったです(*^^*)。紫式部の描かれ方も、田辺氏の女流作家に対する思いが滲み出ているように感じました。2021/10/25

しゅてふぁん

30
前の2巻は『源氏物語』を意識したものだったけれど、今回は全く関係なくて光源氏と従者であるヒゲの伴男を中心とした話だった。女の尻を追っかけては騒動に巻き込まれる、その上、紫式部まで登場してきて、面白かった~。2016/11/25

coco夏ko10角

20
今回は『私本・源氏物語』のときのようにヒゲの伴男視点で物語が進んでいく。光源氏の日常や身の回りのことがメイン。色んなお姫様が出てきた前2冊の方が面白かった。2015/09/21

lila*

4
「異本」ということで、もうほぼ「源氏物語」ではないのだけど、こっちの大将と伴男もだいぶお馴染みになってきて楽しく読了。ワガママでピュアなウチの大将の恋物語は、失敗続きで情けなくていとおしい。平安時代のなよなよと時代に流され生きていくお姫様ばかりでなく、しっかりと自分達の時代を生きている女性たちの描かれ方も好ましい。2016/10/08

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