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内容説明
「晴れた日になぜ虫垂炎が増えるのか」──突然訪ねてきた外科医の福田さんの一言から、著者と二人の共同研究が始まった。謎を解くカギは、「顆粒球」「リンパ球」という白血球中の二大防御細胞と、「交感神経」「副交感神経」という自律神経との関係にあった。すなわち、交感神経が優位になれば顆粒球が増え、副交感神経が優位になればリンパ球が増えるというメカニズムを発見したのだ。その結果、がん、腰痛、アトピー性皮膚炎、リウマチ、炎症性腸疾患、膠原病などの病気は、自律神経、白血球、体温など、全身をたばねるシステムの異常によって引き起こされることがわかった。そのような病気を予防するためには、交感神経、副交感神経のバランスを保つ日常生活が必要なのだ。本書では、安保免疫学の誕生秘話を独特の語り口で明かしながら、健康と長寿の科学的根拠と秘訣を紹介する。世界的免疫学者の記念すべき処女作『未来免疫学』を再編集。
目次
序章 免疫学とは何か―はじめての読者へ
第1章 なぜ晴れた日には虫垂炎が増えるのか―「安保免疫学」事始め
第2章 気圧と白血球の不思議な関係―高気圧で顆粒球、低血圧でリンパ球が増加
第3章 自律神経と白血球の相関関係がわかった!―「福田‐安保の法則」誕生
第4章 自律神経と白血球でわかる「からだの状態」
第5章 病気でわかる「顆粒球人間」「リンパ球人間」
第6章 リンパ球はこれで増える
第7章 からだのリズム、免疫のリズム
第8章 なぜ免疫ができたのか―免疫の歴史から未来免疫学へ