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内容説明
【帯カラーイラスト付】荒木飛呂彦がこよなく愛するホラー作品の数々は、『ジョジョの奇妙な冒険』をはじめ、自身が描いた漫画作品へも大きな影響を与えている。本書では、自身の創作との関係も交えながら、時には作家、そして時には絵描きの視点から作品を分析し、独自のホラー映画論を展開する。巻頭には「荒木飛呂彦が選ぶホラー映画 Best20」も収録。ホラー映画には一家言ある著者の、1970年代以降のモダンホラー映画を題材とした偏愛的映画論!
目次
まえがき モダンホラーへの招待
第一章 ゾンビ映画
第二章 「田舎に行ったら襲われた」系ホラー
第三章 ビザール殺人鬼映画
第四章 スティーブン・キング・オブ・ホラー
第五章 SFホラー映画
第六章 アニマルホラー
第七章 構築系ホラー
第八章 不条理ホラー
第九章 悪魔・怨霊ホラー
第十章 ホラー・オン・ボーダー
あとがき
掲載ホラー映画一覧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
141
面白い漫画を書く漫画家は論評を書いても面白い、とは限らないがこの本に関しては実に充実した内容。荒木飛呂彦の作品を読んだことのない人でも単体のホラー映画入門書として読めると思う。映画の内容や解説が実に巧みでいろんな作品が見たくなる。特に私はゾンビ映画をあまり見ていないので第一章のゾンビ映画に関する考察はたいへん参考になった。2012/08/03
中玉ケビン砂糖
100
、『バオー来訪者』やいくつかの短篇『死刑執行中脱獄進行中』(だっけ?)でなんとなく感づいたが、この本を読んで、著者が優れたホラー映画評論家であることは間違いない、と確信した、アレクサンドル・アジャというゲテモノ監督を偏愛している様子や、「田舎に行ったら襲われたシリーズ」など、ホラー映画あるあるを見事にカテゴライズしてくれていて面白い、低予算でつくられた一発映画も丹念に拾い上げてくれているところに好感が持てる2015/02/12
ムッネニーク
94
84冊目『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』(荒木飛呂彦 著、2011年6月、集英社) 『ジョジョの奇妙な冒険』で知られる漫画家、荒木飛呂彦によるホラー映画論。約100本のホラー映画が紹介されており、そのインプット量の多さにまず驚かされる。 ホラー映画を10のジャンルに分類し、ひとつひとつを自身の鑑賞体験を踏まえながら分析する。その読み解きはどれも的確で得心がいく。やはり一流漫画家の物を見るは凄い。 〈そして本当にすぐれた作品は何よりもーーこれが大事な要素なのですけれどもーー「癒される」のです〉2024/06/26
財布にジャック
76
ちょっと前まではホラーは苦手でした。というよりも、苦手だと思い込んでいました。でも、最近少しずつ小説もホラーが読めるようになり、この調子で怖い映画も頑張って観てみようかなと思い始めていたところでした。このタイミングで大好きな荒木先生のホラー映画論が読めるなんて凄くラッキーです!100作品中18作品しか観たことがないのですが、残りの82作品を、着々と借りてみようかと思わせるような興味深い内容でした。荒木先生の漫画に影響を与えた映画も数々紹介されていて、荒木先生ファンとしてはかなり得した気分です。2011/06/30
眠る山猫屋
54
映画『プレシャス』をホラーとして観るという冒頭から熱い。ホラー映画の定義を荒木先生の観点から語り、偏愛ぶりを見せてくれる。ちなみにプレシャスの主演女優さんはAHS(アメリカンホラーストーリー)にて魔女の一人として活躍。 広く偏見無く、恐怖を掻き立てる映像作品を語り、斬る。今現在なら、荒木先生はどんな作品を語ってくれるのだろう。興味深くもある。2024/06/18