河出文庫<br> 定本夜戦と永遠 〈下〉 - フーコー・ラカン・ルジャンドル

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河出文庫
定本夜戦と永遠 〈下〉 - フーコー・ラカン・ルジャンドル

  • 著者名:佐々木中
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 河出書房新社(2011/06発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309410883
  • NDC分類:135.5

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内容説明

息を飲む程の明快さと、余すところのない学問的な厳密さが、奇蹟のように手を取り合って進む。“アントロポス”の永劫の生と、抵抗する「犬」の戦いの轟きが、惨めな現状追認と停滞を痛撃する。俊傑・佐々木中の第一作にして哲学的マニフェスト、新論考を付した完全版。ミシェル・フーコーの厳密な批判的読解から不意に現れ出る、その「蜂起の魂」とは何か。絶えざる「真理への勇気」の驚嘆すべき新生。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

70
フーコーの権力論とそれ以降と著作順に追っていく。フーコーの概念はラカンよりもわかりやすく、個人的に他の本などで覚えている知識があるせいもあり、ほかのレビュでよく見るただ知識を整理し紹介しているだけという感想がわからなくはない。文体や語りに面白さが感じられないならそんな感想がでてもおかしくない。フーコーの迷走を丹念に読むのは刺激的のは確かなのだが。まあとにかく個人的宿題本を読み通せた。なんどか読み返したい魅力がある。この著者のとっつきやすい入門には講演録「切りとれ、あの祈る手を」をおすすめ。2018/06/13

Aster

49
入門書解説書と言ってしまえばその通りだし、ラカンとフーコーは特に目新しい解釈もないといえば恐らくそうなんだろう(そういう意見をよく目にする)、まぁそんなことは全くもってどうでもいいことです。久しぶりに本当に面白い本を読みました。内容に対しても触れたいのですが、完全には理解していませんし、書く余裕もない。なのでいつかは再読したい。2021/02/26

Bartleby

15
登録800冊目。今年の終わりまでにこの本を読むことができて良かった。下巻は中期からの晩年までのフーコーの、法=主権権力からの逃走と迷走の様、そしてその挫折の末に彼が行き着いた場所について描かれる。本論まででは彼が倒れて終わったかのように見えていたのが、最後の補論で論じられる、彼の晩年の講義では、フーコーが倒れこみながらも最後に掴み取ったものがあったことが明かされる。フーコーの鋭利な知性と真摯な姿勢には、それを語る著者独特の文体も相まって読みながら打ちのめされるような思いがした。2013/12/27

白義

13
ラカン、ルジャンドル、フーコーの三人の一本線の通った秀逸な解説書でありながら、結論は新しく根拠を創れ!革命しましょうか!文学書け!芸術に戦え、ダンスを踊れ!とアジる佐々木中節。根拠律の配分、権力による上からの主体化を言ったルジャンドルに対する、下からも含めた多様な権力戦略の観察者となった中期から後期のフーコーを内在的に、批判的に読み込み最後はドゥルーズとキュニコス派で締める。この世界と主体の根拠付けのあり方を示しながら、それを永遠に多様な力が蠢く夜戦時空と見て戦いを煽るのは危ないけど面白い2011/11/06

壱萬弐仟縁

9
フーコーの『監獄の誕生』は今でも権力のあり様を考察するのに不可欠な文献。権力は細部に宿りたもう(74頁~)の副題は、権力は機関そのものに内在するばかりか、個人間にも存在する力関係であることを裏付けるものに思える。「監獄から出た者は要注意人物として警察や社会の監視下に置かれ、世間の冷たい目のなかでふたたび就職することもままならない苛酷な条件に置かれる」(107頁)ために、再犯してしまうのだろう。社会がいじめているのである。世間の恐ろしさ。自慰撲滅キャンペーン(139頁~)。恐ろしい社会というか、犯罪増加か?2013/04/19

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