内容説明
小池一夫が伝授する「キャラを起てる技術」の極意!ソーシャルメディア(Twitter,FaceBook等)が歴史を動かし始めた!「子連れ狼」「クライングフリーマン」等、数多くのヒット作を持ち、多くの漫画家・クリエイターを育てた漫画原作者・小池一夫が、創作やビジネスに使える「キャラクター思考」と、消費者生成メディア(CGM)時代にこそ活きる「キャラを起てる技術」の極意を伝授する!
目次
第1章 キャラクター原論から新論へ(エンタメの必須理論「キャラクター原論」とは?;キャラクターとは何か? ほか)
第2章 時代を超えるスーパーキャラクターに学ぶ!(時代を超えるスーパーキャラクターたち;最大のキャラクター―「キリスト」と永遠の二番手「悪魔」 ほか)
第3章 ソーシャルメディアとキャラクターの世界(ソーシャルメディアはキャラクターの世界だ!;消費者生成メディア(CGM)におけるキャラクター)
第4章 キャラクター思考(プロファイリング&シミュレーション)のススメ(キャラクター思考でキャラを創る!;キャラクターシミュレーションでキャラを動かす! ほか)
第5章 パラドックスがキャラクターを起てる(「パラドックス」がキャラクターを永遠にする;キャラクターの生と死 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
流言
35
エンターテインメントはキャラクターである。クリエイターならぬ身としてはピンと来にくい部分もあったが、首肯できる部分もあって興味深く読むことができた。また会いたい、と思わせるキャラクターが肝というのが結論にして基本であると感じたし、例示するジャンルが多岐にわたっていることからもたゆまぬ努力が見て取れる。失礼ながら老齢の印象が強い著者だったが、新しいものを貪欲に知ってなんでも受け入れようとするバイタリティのある姿勢は見習いたいものであり、だからこそ多くの一流クリエイターを世に送りだすことができているのだろう。2016/04/26
白義
19
創作において、キャラクターこそアルファでありオメガである。全ては強烈なキャラクターに始まりキャラクターに通じる、というキャラクター原論を分かりやすくまとめ、さらに内容を双方向メディア時代にアップデート。東方や初音ミクといった旧来のキャラクター理論のイレギュラー的存在まで視野に入れた新しい創作理論講義である。キャラ作りの基本を抽象的で思想的なとこから具体的な作り方まで丁寧に語り実践性と理論性を兼ねそなえていて、多くの優秀な弟子を排出したのが頷ける。老齢なのに東方と初音ミクの本質を的確に掴んでいるのも凄い2015/09/29
かんけー
14
ミクさんに惹かれて表紙買い♪小池氏の存在は知っていたが、弟子の人達のビッグネームぶりに驚き(^_^)。内容的には三章の「ソーシャルメディアとキャラクターの世界」が一番面白かった。初音ミクと東方project について小池氏の視点から見たキャラの起て方の理論的解釈が的を得ていてニンマリと♪CGM と二次創作の拡がりがその作品世界を無限大に拡大し、キャラクターをより強固な存在へと導きファンを魅了すると(^_^)v「ツンデレ」は小池氏が作ったとの記述に?思わず苦笑(^_^;)し、理由を読んで又苦笑w面白かった!2017/05/14
がくちゃびん
4
キャラクター造形について徹底的に解説された本。ある程度慣れてくれば物語を作ることは比較的簡単にできるが、難しいのは魅力的なキャラクターを作ること。これが本当に難しい。本書はシナリオの妙や鉄則などはとりあえず置いといて、とにかくキャラクターとはなにか、読者が共感し憧れてくれるキャラクターとは何かを懇切丁寧に解説してくれる。読み終えたいま、早速創作意欲がゆんゆんと沸き立ってくる。さあ、新作を作ろうか!2016/07/13
山田隆
3
第01章~第02章の、如何にも日本人的な精神論など一切語らず、受ける(売れる)キャラ作りの為の技術論に徹する著者のキャラクターはまるでハリウッドのやり手のプロデューサーか脚本家のようだ。ソーシャルメディアの可能性を少し高く評価しすぎているように思えるが、頭ごなしに否定するよりは遥かにマシだろう。2011/06/11