ホームレス歌人のいた冬

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ホームレス歌人のいた冬

  • 著者名:三山喬
  • 価格 ¥1,466(本体¥1,333)
  • 東海教育研究所(2011/03発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784486037187
  • NDC分類:911.162

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内容説明

ホームレスが急増し、年越しのテント村が作られた2008年12月。朝日新聞の歌壇欄に彗星のごとく現れ、注目を集めながら約9カ月で消息を絶った「ホームレス歌人」がいた。歌壇欄や投書欄には共感や応援の投稿が相次ぎ、新聞記事やテレビでも報じられたことから広く知られた「ホームレス歌人・公田耕一」とは、いったいどんな人物だったのか。そして突然に消息を絶った後、どうなったのか……。 「あの冬」の、象徴的な存在だった「ホームレス歌人」をめぐる感動の探索物語。

目次

第1章 まるで写楽のように
第2章 ドヤ街の人群れのなかを
第3章 「公田です」と名乗った電話
第4章 もうひとりの「消えた歌人」
第5章 奇縁の邂逅
第6章 獄中歌人・郷隼人からの手紙
第7章 人それぞれの「公田耕一」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

121
2008年朝日新聞の花壇に彗星の如く現れ、姿を消した歌人を追った作品である。 「ホームレス歌人・公田耕一」とは誰なのか? 執拗に公田を追う著者は何を捜そうとしているのか? 馴染みのない新聞歌壇の世界が新鮮に読めるのだが…この時代の人々の生き様が ふっと 伝わってくるような、そんな作品だった。2022/02/25

kaizen@名古屋de朝活読書会

107
ホームレス 公田耕一。朝日歌壇に短期的に集中的に掲載された短歌の作者。返歌のたぐいと著者の行方。死刑囚の歌をまぜて、追いかける姿勢。現場報告であるのに違いない。何がしたいか分からないかも。2013/11/01

KEI

42
朝日歌壇に、短期間に多くの歌が入選し、読者や関係者に大反響を与えた公田耕一は住所欄に〈ホームレス〉記してあった。その彼を著者が探すノンフィクション。探しながらも著者自身の自分探しの様にも思えた。結局、公田は見つからず、彼は本当にホームレスなのかも分からない、しかし彼の歌には心に響くものが多い。【パンのみで生きるにあらず配給のぱんのみみにて一日生きる】。人は表現できる力があればどんな状況の中でも生きる事が出来るのだと学んだ。彼が投稿した時期に読んでいなかったのが残念だった。2021/02/17

太田青磁

37
鍵持たぬ生活に慣れ年を越す今さら何を脱ぎ棄てたのか・パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる・親不孝通りと言へど親もなく親にもなれずただ立ち尽くす・哀しきは寿町といふ地名長者町さへ隣にはあり・百均の『赤いきつね』と迷いつつ月曜だけ買ふ朝日新聞・我が上は語らぬ汝の上訊かぬ梅の香に充つ夜の公園・温かき缶コーヒーを抱きて寝て覚めれば冷えしコーヒー啜る・雨降れば水槽の底にゐるごとく図書館の地下でミステリー読む・辞書持たぬ歌作りゆゑあやふやな語句は有隣堂で調べる2014/12/20

ごへいもち

31
知人のオススメの借り本。歌人の行方探しよりホームレスになる人々の多くがホームレスになる時には心が折れてしまって現状をどうにかしようという気持ちは無くなってしまっているといったスケッチのほうが印象的。2014/02/17

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