ハヤカワ文庫JA<br> 上弦の月を喰べる獅子(上)

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ハヤカワ文庫JA
上弦の月を喰べる獅子(上)

  • 著者名:夢枕獏【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 早川書房(2013/08発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150310264

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内容説明

あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。肺を病む岩手の詩人は、北上高地の斜面に、彼にしか見えない巨大なオウム貝の幻を見た。それぞれの螺旋にひきこまれたふたりは、混沌の中でおのれの修羅と対峙する……ベストセラー作家、夢枕獏が仏教の宇宙観をもとに進化と宇宙の謎を解き明かした空前絶後の物語。第10回日本SF大賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

塩崎ツトム

27
生きたくても死に、死にたくても生きているのが生き物の命の円環だが、ふと、死ぬことと生まれなかったことに、なんの違いがあるのかと思う。本編の合間に書かれる論考で、「非有」と「無」について書かれるが、産まれなかった子、大人になるまで生きられなかった子供、死者そのものも、無数の輪廻、次の人生、あるいは今生で、ゲームの残機のように、ヒトの過去と未来に取りつき続けるのではないか? これも縁と業の癒着なのか? 思えば主人公アシュヴィンも名前も思い出せない前世の愛した人の魂を憑在させての旅だった。2023/02/03

yoshi

11
心に深い傷を持つ螺旋収集家と東北の詩人、それぞれ異なる時代で、交互に話が進む。予想より早くそれぞれの話が結末を迎え、次の?話しへ。難しい説明が多く、この作品を執筆するに当たり、かなり勉強されたんだろうなぁ、と思える説明が沢山。感想は下巻にて。 2021/01/02

ソルト佐藤

10
螺旋収集家と宮沢賢治。二つの視点が交互に書かれる。二人にはまったく接点がないように見える。物語は、どこに行くのかさっぱりわらねー、しかし、ページをめくるのは止まらねー。そして、ついに二人の話が交わると……。諸星大二郎の孔子暗黒伝かYO(笑 と、つっこみつつも、やはり手は止まらなかったり。後半は普通(でもないがい)の異世界転生?ものになり、既視感…というか、なろう小説を思い描く。でも、古きよき冒険物っぽく、自然の描写が多いのがやはり獏先生といったところか。上巻を読み終わったと同時に、下巻を購入。2016/01/07

magic makky

8
アルハマードの持っていた獣皮の絵にあった「汝は何者であるか?」アシュヴィンも同じ思いを持っていた。「何故上に行こうとしているのか?」「人は幸福せになれるのですか?」。このような問いとともに物語が進んでいく。アルハマードがその後どうなってしまうのか?先程の問いの答えが見つかるのか‥? 正しい答えが欲しいなら、正しく問うことである。何故なら、正しい問の中には、答えが含まれているからであるという。下巻の展開が気になってしまう。2021/08/31

ソル

8
これは凄い。どんどん世界に引き込まれてしまい、その世界がうっとりするほど濃密で魅惑的。クスリでもやったみたいに(いや、やったことないですけど)頭の芯が痺れてぼうっとなっちゃう感じ。ずーっと読んでいたい。読み終わるのがもったいない。読み始めてからここ2、3日仕事中も早く家に帰って続きが読みたいってそればっか考えてました。集中できないともったいないので外にもっていけませんでした。いったい下巻でどこに着地するつもりなんでしょう。どうしよう。読んだら終わっちゃう。2015/05/19

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