内容説明
時は戦国。忍びの無門は伊賀一の腕を誇るも無類の怠け者。女房のお国に稼ぎのなさを咎められ、百文の褒美目当てに他家の伊賀者を殺める。このとき、伊賀攻略を狙う織田信雄軍と百地三太夫率いる伊賀忍び軍団との、壮絶な戦の火蓋が切って落とされた──。破天荒な人物、スリリングな謀略、迫力の戦闘。「天正伊賀の乱」を背景に、全く新しい歴史小説の到来を宣言した圧倒的快作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
462
これは良いですね!忍者はその奇術ばかりがクローズアップされがちですが、忍者の宿命についてここまで哀愁深く書かれた書はなかなかないのではないでしょうか。もうほとんどハードボイルドです。2018/05/19
またおやぢ
371
何の為に命を懸けるべきなのかを考えさせらせた一冊。リズム良く、登場人物のキャラクターもしっかりしていて大変読みやすく一気に読了。2014/07/22
takaC
342
忍者の里伊賀の話。児玉清さんの興奮を共感できました。2017/02/03
岡本
292
伊賀者を殲滅した戦いとして有名な天正伊賀の乱を舞台とした一冊。「人ではない」と蔑まれる伊賀者の異質さが丁寧に描かれており胸糞悪くなるシーンもしばしば。信雄が少し格好良く見える場面もあったりして、楽しく読み進められました。お国に振り回される無門は可哀想だったなー…2016/05/28
射手座の天使あきちゃん
292
信義・情愛・人道なんぞは糞くらえ! 彼らの行動を支配するの金・殺戮・欲望、「忍び」恐るべし!!(笑) 織田信雄が伊賀を攻めた史実を下敷きに展開する奇想天外の和田さん流・新戦国忍法外伝ですよん♪ お国の尻に敷かれる無門が妙にツボでした (^_^)v2012/07/13