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内容説明
イスラム教徒は自殺しない? イスラム教徒の実像は好戦的ではなかった。張り巡らされる癒しの知恵は、助け合いから性にまでおよぶ。我々はイスラムを、ふだん異質の文化、宗教としてしか認識していないかもしれないが、既存の価値観が崩壊しつつある今、実は彼らから学ぶべき事は多い。日本ではまったく伝えられていない、平安と癒しをもたらすムスリムのメンタリティーを学ぶと同時に、日本人の心の処方箋ともなる一冊。【目次】はじめに/第一章 信じることによる癒し/第二章 行いによる癒し/第三章 ひとりでいるのは悪いこと/終章 世俗主義の国家という不幸/あとがき
目次
はじめに
第一章 信じることによる癒し
第二章 行いによる癒し
第三章 ひとりでいるのは悪いこと
終章 世俗主義の国家という不幸
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
21
あれ?これ読んだことあったかな?記憶になかったけど、内藤さん独特の優しい文体に心落ち着きながら読了。 西洋のレイシズムはどうにかならんのかなあ。2023/05/11
S.Mori
18
イスラム教への誤解を解いてくれる素晴らしい本です。全てを神にゆだねるのがこの宗教の一番の特長だと言うことが分かります。著者も書いていますが、これは個人主義が隅々まで浸透した西洋社会と全く逆の状態です。何をするにしても個人の責任という考え方は悪いものではありません。しかし、今の社会はそれが暴走した状態と言えるかもしれません。何らかの理由で経済的に苦しくなったことも個人の責任とされることが多いからです。イスラム教の世界では、この本に書いてあるように苦境にある人を普通の人が進んで援助します。→2019/10/23
河瀬瑞穂@トマト教司祭枢機卿@MMM団団長
17
イスラムという生き方。決してガチガチの戒律に縛られているわけではない。むしろ緩い。自らの中に神を持ち、それに従って日々を送る。一神教ではあるが、日本人の「八百万の神を持つ生き方」と良く似ている。ムスリムの話なのかトルコの話なのか判然としない部分はありますが、個人的イスラム月間の一冊目にはちょうど良かったかな、と。2012/07/20
白義
15
世俗主義が規範となるグローバル社会においてそれに逆行するように信仰へと回帰するイスラム圏の人々。その理由を偏狭な自己責任主義とは異なる、徹底的な神に対する敬虔な受動性による癒やしと位置づけてその生活、伝統の知恵を優しく語っている。待ち合わせに間に合うかどうかも神様次第、その背景には人間を責めず運命に任せることで人を許す大らかな寛容がある。神による命であるがゆえ弱者への慈善が自然な文化として根付き、人の弱さを認める、世俗とは異なる原理としてイスラムを描いていて、極めて共感的ながら一読の価値のある文化論である2015/10/24
ぴえり
5
イスラム教のイメージが変わった。厳しい戒律や戦争をイメージするけれど、本来はわりと融通のきく人間的な宗教だ。コーラン(神の言葉)とハディース(ムハンマドの現行)に日常の行動規範が示され、国の法律もそれに則る。神は人間の弱さを認め、行動規範を守らなくてもたいていの場合、貧者に施しをするなど弱者救済の形で埋め合わせができる。全てを神に委ねるので、良いことも悪いことも神のご意思。努力して結果が出れば神に感謝するし、悪い結果や不幸な出来事も神のご意思として自分を責めない。ムスリムになる気はないが読んでよかった。2021/10/04
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