内容説明
癌で子宮を喪った女優が綴った愛と勇気の書
「誰にも言えない秘密ができた。セックスが不自由であるという自分だけの悲しい秘密が――」 癌で子宮と卵巣を全摘出した女優・洞口依子さんが、癌の発覚から闘病、そして回復、再生までを、自らキーボードに向かい綴った愛と涙と勇気のドキュメント。子宮摘出後の身体的変化から、不安や喪失感に苛まれた心のありよう、そしてきわめてシリアスな夫婦間の問題にまで、女として妻として人間として、自らの子宮と対話をするように語り尽くした感動の書。絶望の底から這い上がろうとする力強い姿は読む者の胸を打ちます。彼女独特の言葉遣いで綴られた文章も読みどころのひとつ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぱちお
24
ガン宣告、入院中も大変だが、退院してからがあまりに壮絶。あれでは精神的にも参ってしまうだろう。島に行ったのが本当によかったですね。時間の流れがちがうからなのかな。やはり、自覚症状がでたなら早めに医者に行ったほうがいいと思った。この人の他の話も読んでみたい。2015/11/18
にがうり
14
積ん読本整理。再読。新聞の連載のエッセイがきっかけで買ったことを思い出した。女優さんが子宮癌を公表して赤裸々に本に綴ったことも衝撃だった。内容にはほとんど記憶がなく、初読のときは年齢的、人生経験的にピンとこなかったのかもしれない。軽々しくわかるとか共感できるとか言えないけど、年を重ねた今のほうが思うところも多い。ググったらリンパ浮腫と闘いながらもお元気そうで安心した。2020/01/02
kera1019
6
「せっかく命をとりとめたのに、今の自分にうんざりしてる。」…末期の子宮頸がん、手術、子宮や卵巣の喪失、転移、再発、放射線治療、不安障害、リンパ浮腫、どん底に落ち、自暴自棄になって自分自身と向き合う洞口さんの姿に強さを感じます。最後の「私は春を待ちわびる」と洞口さんの言葉に何か安心しました。2014/10/19
mawaji
3
女優である著者は非常に優れた文才もあるようですが、それにも増して大病を乗り越えてきた一患者としての赤裸々な気持ちの吐露が著者の筆力と相まって読者の心を捉えるのだな、と思いました。症状が出てからの逡巡、病院選び、医師や家族との向き合い方、病気の受け入れ、闘病生活など、男女を問わず誰でも患者になりうるすべての人びとが読んでみるべき。とにかく、体の発する内なる声に耳を傾け、きちんと検診を受け、見直すべき生活習慣は見直さなければ。男性の場合は何て言ったらいいかわからないけど、私も○○○○会議してみよう...かな。2011/12/18
はな
2
女優の洞口依子さんは子宮頸がんに犯され子宮を全摘出するという大手術を行う。発病から手術、後遺症、精神的ストレスなどを抱え苦悩する彼女の闘病と再生の物語。女優であるだけに、子宮がない自分、子宮がない女としての自分に折り合いをつけるまでの戦いが感受性豊かに綴られている。再生して吹っ切れた時の心情を綴った文章が瑞々しくて好きだな。2014/05/06
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