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内容説明
戦時期に生まれた「日本型経済システム」が今、我々を蝕んでいる。日本型経済システムは日本の長い歴史と文化に根差したものであるがゆえに「変えられない」という運命論を排し、「日本的」と言われているものの多くが「1940年体制的」なものであることを喝破した1995年刊の名著&ロングセラー『1940年体制』の増補版。
経済危機後の今日の情勢を踏まえて書き下ろした追加の第11章「経済危機後の1940年体制」では、企業の戦時経済的体質について論じている。戦時期に作られた経済体制に束縛され、日本はグローバリゼーションから取り残されている、と警告する。
※本書は2010年12月に東洋経済新報社より刊行された『1940年体制(増補版)』を電子書籍化したものです。
目次
第1章 われらが出生の秘密
第2章 四〇年体制の確立(1)―企業と金融
第3章 四〇年体制の確立(2)―官僚体制
第4章 四〇年体制の確立(3)―土地改革
第5章 終戦時における連続性―戦後改革とその評価
第6章 高度成長と四〇年体制(1)―企業と金融
第7章 高度成長と四〇年体制(2)―摩擦調整
第8章 四〇年体制の基本的理念
第9章 変化した環境・変わらぬ体制
第10章 未来に向けての選択
第11章 経済危機後の一九四〇年体制
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
55
社会保険制度(厚生年金保険法・健康保険法)が、「いつごろから始まったのか?」とか「何のために始まったのか?」ということになると、答えられる人は、結構少ないと思います。本書の第3章(P63)で、その経緯が説明されています。(いつごろ)・厚生年金保険法(旧労働者年金保険法)→1941年・健康保険法(旧職員健康保険法)→→→→1939年(何のために)・労働者の転職防止を行うため・戦費の調達をするため・将来に対する安心と希望を与えるため2013/04/02
あちゃくん
38
戦時統制経済が戦後も続いたことにより、高度経済成長を呼び込み、平成の停滞を招いた。成功体験から抜け出し、新たなものにチャレンジするのってこうも難しいのか。2022/12/25
きいち
22
常識とすべき歴史理解と思う。◇モノを作る側を支えるために社会保険や農地改革、労働者団体の創設をもくろみ、再分配の透明化のため源泉徴収制度を作る。もし、戦争を機にこの体制が作られていなかったら?きっと鬼のような格差社会になっていたのではなかろうか。そしてもし、無条件降伏にならなかったら?統制のいきすぎた、やはり相当息苦しい社会になっていたろう。1945年の官僚たちって、明日追放かもという瀬戸際の筈。その中で必死に、この体制の活用法を画策したに違いない。◇そして、だからこそ、不具合でも自らを変えられないのだ。2014/03/06
ステビア
20
生き延び続ける戦時体制2023/12/09
Mark X Japan
9
当たり前だと思っていたことがそうではなかったとき,どのように思いを持って行動するのかが問われています。1940年体制は,江戸時代末に鎖国が祖法だと思っていたのと同じだと思います。時代の状況に合わせて,適切な対応が必要になっているでしょう。☆:4.02020/10/21
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