内容説明
世界が注目する思想家が放つ、
未来を予見するための想像力とは?
時代は23世紀。物語の主人公「智恵子」と「賢治」の姉弟は、不況にあえぐ両親の姿に心を痛め、
未来を見るための方法はないかと聖人のもとを訪ねます。
そこで聖人が言った言葉は、「この階段を登ってみなさい。そうすれば、未来が見えるだろう」。
恐る恐る階段を登っていく智恵子と賢治。そこで見たものとは?
ドイツ観念論の哲学者ゲオルク・ヘーゲルの思想「弁証法」。
そのなかの1つの法則「螺旋的発展の法則」を理解していけば、
世の中の本質がわかり、未来が見えてくるようになる!
社会起業家論の専門家としてだけでなく、近年では思想家として内外ともに活躍する著者が、
新境地を開くべく紡ぎ出した「詩的寓話」の世界。
読む者の心に小さな風を起こす新しいスタイルの作品です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ルル
5
時代は繰り返す。一段高くなって!2015/10/19
okanotomokazu
3
21世紀の経済は、バーター経済の前の、ボランティア経済が復活する。 文化は、大量生産大量消費の前の、リサイクル文化が復活する。 宗教は、自然崇拝が復活する。 しかし、いずれも、昔のものがそのまま復活するわけではない。ヘーゲルの「螺旋的発展の法則」に従って、一段上に上がったものとして復活する。 例えば、宗教は、昔の自然崇拝がそのまま復活するわけではない。「地球そのものが生命体であるという地球観、宇宙そのものが生命的プロセスであるという宇宙観」として復活する。 時代を読む上で、大事な示唆に富む内容。2011/08/31