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内容説明
伊藤博文の愛妾であり、料亭・田中家の女将をつとめた祖母。その絶大な庇護のもとで育った慶子は、やがて自分の生き方を求め演劇界へ飛び込んでゆく。人間国宝・花柳章太郎に鍛えられた女優修業、そして花柳界と演劇界を横断する多彩な出会い。貴重なエピソードをいきいきと綴る半生記。
目次
1 新橋「田中家」の娘に生まれて(お母様を生かして!;ヘッ、お披露目でござい ほか)
2 俳優座養成所の第五期生(ラポポルトの俳優修業を読め!;ばか、なんでこんなところに来たんだ! ほか)
3 新派・花柳章太郎に師事して(いままでの勉強は全部捨てなさい;いまフンドシを洗っています ほか)
4 フリーに、そして心に残る人々(うれしく負けました;一点豪華主義でいくといいよ ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
27
半年前に新聞の書評欄で目にして予約した本だけれど、11年も前に出版されていたとは。もっと早く読んでみたかった。明治大正昭和初期、激動の時代を生き抜くぞという気力が男よりも女の方が勝っていたのかもしれない。知った名前の役者さんや作家さん政治家などが名を連ねている。私の知っているその人たちはもうその世界を自由に動かせる世代になってからのこと。知らない部分を垣間見たようでワクワク。妻よりも妾。今の時代よりも気持ちが朗らかでさばけていた部分もあるのだろう。妻でも妾でも自分の心次第で世間の目も変わる。面白かった~。2011/02/04
てくてく
6
女優 緋多景子(樋田恵子)の自伝であり、タイトルのセリフを著者に告げた祖母(伊藤博文の愛人であった芸妓であり、料亭経営者)から著者に至る近代史でもあり、戦後の新劇史でもあり、なかなか楽しめた。2017/05/21
しき
5
この強烈なタイトルに惹かれて読んでみた(実は私は樋田恵子さんという女優さんを知りませんでした・・・)。タイトルの言葉を残したおばあさんのエピソードは意外とあっさりめで残念。むしろ、新派の徒弟制度など、日本演劇界の話が興味深い。プロンプターで大失敗した件は笑えた。本当にこんなことあるの!?笑 女優として一生懸命走り続けた樋田さんのひたむきさが心に残った。2011/12/18
睡
2
単行本が出たときに書店で見かけて気になったままだったのが文庫になっていた。緋多景子(樋田恵子)という女優さんの顔は知っていたけれど、こんな背景を持つ人だったとは。俳優座養成所でのスタートから新派で経験した最後の徒弟制度、名優花柳章太郎・水谷八重子・市川翠扇、また越路吹雪や三木のり平、三島由紀夫や有吉佐和子らとエピソードは本当に興味深い。できることなら、芸妓時代は伊藤博文の寵愛を受け、料亭田中屋の女将となり政治の裏世界を見聞きした祖母――女傑の称号が相応しい彼女の一代記を、書かないまでも語り遺して頂きたい。2016/01/17
実穂
2
強烈なタイトルに惹かれて購入。姫路から東京までの3時間で一気に読み終えました。樋田慶子さんという女優さんの明治から昭和にかけて料亭を切り盛りして、生き抜いたお祖母様の生きざまから出た言葉。新劇界の裏事情も理解できます。2010/09/24
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