内容説明
日本の林業の衰退に伴って、山林の価値は下落し続けている。木材の生産以外に用途が見込めない山林は維持するだけで莫大な固定資産税がかかるため、地主は売却に躍起だが、なかなか売れず、手をこまねいているという。そこへ近年、日本の山林を買い占めている外国人グループがいるという。彼らは全国の名水の水源地がある山林を積極的に買っているが、将来、水源地の水利権を主張するのではないかと危惧されている。
目次
はじめに
第1章 水を育まない森
第2章 なぜ土砂災害が増えたのか
第3章 外資に買われる森と水
第4章 森と水を守る法律
第5章 迷走する林業行政
第6章 市民の力で森と水を守る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
市川翔太
1
日本の水と森林の問題を歴史的に環境的に教えてくれる本。奇跡のりんごでもそうだったが自然とはいかに雄大か文字だけでも分かる。こんな緑と水に囲まれた美しい国に生まれた幸運を今後の世代に継がせれるような何かしないとな思った。まずは森の蘇りに参加することにしました。2022/05/21
taming_sfc
0
橋本淳司先生による2011年の著作。水資源問題について多くの意欲的な作品を書かれる橋本先生が、今回は水資源問題と森林の問題のインタラクションについて主に焦点を当てて書かれている。水を育まない森、土砂災害、外資と森林、森林と水に関する法制度、林業行政、市民による森林保全、とつづく章は、水資源問題を考える際に森林問題にも同時に光を当てる重要性を訴えて余りある。初学者におすすめの一冊。2011/11/14
読人
0
訳あって水のこと調べるのに読んだけど、ほとんど森林保護の話。なんじゃそりゃ。2011/08/05