内容説明
彼女は病院のベッドに横たわり、緊張にさいなまれていた。主治医の話から、自分がイヴという名前で、車の事故のせいで記憶喪失に陥っていることはすでに知っていた。そして、妊娠していることも。これから赤ん坊の父親である恋人に会うというのに、その顔さえ思い出せないなんて……。病室のドアが開き、恋人だというタロス・クセナキスが現れた。信じられないほどハンサムな男性だが、どこか冷たい感じがする。どうしても記憶を取り戻せないイヴを抱き締め、タロスが言った。「もう決して君を放さない。君は僕の花嫁になるんだ」■情熱的でドラマチックな物語を得意とするジェニー・ルーカスの新作をお届けします。記憶喪失に陥ったヒロインの前に現れた男性は、息をのむほど魅力的なギリシア人の実業家で……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
6
お話そのものはよくできていると思う。楽しめた。個人的にマイナスだったのが、大事な時期を離れ離れで過ごしてしまったこと。溝を埋め、お互いに寄り添っていてほしかった。ヒロインにとってそれは復讐を忘れさせ、ヒーローに対する愛を確認させるための期間だと理解は出来るけれど。でもやっぱり残念。2013/07/04
ぽこ
4
記憶が戻る方法に笑ってしまった。2016/03/02
みろん
3
記憶を亡くした失踪中の女性と、裏切者のヒロインの行方を追っていた元恋人とのロマンス。矛盾のあったところにそういう真相があったとは…! 普通の記憶喪失ものとは違い、いい意味で裏切られた感じ。話が上手い。2011/01/15
こえん
3
こういう、自分が信じていたことが実は! っていうお話、好きだなぁ。2010/11/14
たまきら
2
自分を裏切り失踪した元恋人を探し出すと、彼女は記憶を失っていた…。そんな彼女に復讐しようとする恋人、そして伏線がいろいろ明らかになって…となかなかな設定です。純粋な十代のころ思い込んだことって、大人になっても引きずるものです。ま、男子は彼女に最初からべたぼれなので許してあげますか。2014/12/11