内容説明
引退会見で涙を拭ったのは、母から渡されたモンゴルのお守りだった……。言葉や文化の壁に阻まれ、誤解が誤解を生んだ元横綱の胸中を、10月3日の引退試合を機に明かす。著者は東大教養学部で教鞭をとるモンゴル語・文化の専門家。
感想・レビュー
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ophiuchi
2
朝青龍は横綱になってもあくまでモンゴル人であり続けたのに対し、白鵬は日本人になろうとしているという対比がよく理解できた。内館牧子が登場しなかったのが残念。2011/01/02
tsukamg
1
著者は、まだ社会主義国家だった時代のモンゴルに留学し、現在は大学でモンゴル語を教えている。モンゴルで一番よく知られた日本人らしい。朝青龍とも付き合いがあり、モンゴル人ならではの考え方を彼の発言から汲み取り、誤解のないよう理解できる数少ない人だ。そんな著者が、朝青龍引退後に書いたのが本書。あまりにもモンゴル人のことが日本人に知られていないことにたまりかねて書いた、という印象。でも、騒動の渦中、見て見ぬ振りするのが日本人なんだよなあ。日本人は、鎖国しつつ世界で目立ちたいんじゃないのか?2016/04/24
最終バック九番手
1
朝青龍をだしにした自分のモンゴル体験記みたいな内容で肩透かしを食らってしまった…相手に非があると見るや各社そろっていっせいに叩きまくるメディアの異様さは白色人種には卑屈になるくせにアジア諸国には傲慢な態度で接する日本人のいやらしさが根底にあるからなのか…第1刷発行:2010年9月30日…本体1200円2010/11/27