内容説明
「人間万事塞翁が馬」。岡田監督の座右の銘。W杯直前の連敗、監督の辞任騒動を乗り越え、W杯16強を成しえた岡田ジャパンの成功をスポーツ心理学で読み解き、徹底分析。信念に基づいたブレない発言と指導、そして自主性を促し、チームリーダーを生み、組織力のアップに努めた岡田監督の「組織脳」はどう紡がれていったのか。岡田監督の発言、そして選手たちの発言を分析。
目次
第1章 リーダー脳―人の評価は気にしない。評価は「結果」で変わるもの。「人間万事塞翁が馬」 岡田監督のブレない信念。指導者としての矜持とは
第2章 ビジョン脳―チームにビジョンを示し、目標を宣言するカリスマ、オシム監督からの突然の引き継ぎ ありえない「ベスト4」を公約
第3章 土壇場脳―人間は土壇場になるほど本来の力を発揮できる。直前の強化試合での連敗 ボロボロで不満渦巻く組織をどう立て直すか
第4章 決断脳―チームとは「生き物」。理想を捨て非情に勝利を目指す。W杯直前の「戦術変更」の決断 主力をはずし、システム変更をなぜしたのか
第5章 チーム脳―「個」の能力の積み重ねこそが真のチーム力 戦いながら、勝利の経験を重ねながら強くなっていく組織とは
第6章 組織管理脳―チームに100%の力を出させる組織管理力 大健闘したその裏にあった数々の、隠れた細かい気遣いとは
第7章 リーダーシップ脳―部下の自主性を育てていく 岡田ジャパンの選手たちの発言から見る「個」のリーダーシップ力とは
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Keisuke Osaka
2
「岡田ジャパン ブレない組織脳」 岡田監督は、直感で選手起用し、選手から戦術を組み立てるタイプ。選手の能力を最大に引出すための、コンディションケアにも注力した。目的と手段を明確に切り分けている点も印象的で、フランスW杯でキングカズを起用しなかった決断にも表れている。私が優秀と思うリーダーは、目指すべき姿を具体的にイメージできており、それを言語化して日常的に周囲に発信し、部下の信頼を獲得している。己の哲学に従い愛を持って接すれば、いつか周囲に伝わる。成功体験・勝ちグセを部下に実感させることも大切である。2019/09/23
buchi621
1
サッカーだけではなく、仕事、人生の教訓となる一冊。岡田さんという監督であり哲学者でもある人を知る良い図書です。2015/02/15