舞灯籠―京都上七軒幕末手控え - 京都上七軒幕末手控え

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舞灯籠―京都上七軒幕末手控え - 京都上七軒幕末手控え

  • 著者名:蜂谷涼
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 新潮社(2011/09発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103007722

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内容説明

佐幕派と尊攘派、龍馬らが贔屓にし、京の都で最古の歴史と最高の格式を誇る花街、上七軒。大義は一夜にして変わり、往来では血で血を洗うなか、舞妓と芸妓、女たちは、惚れてはならぬ、忘れるしかない男に心惹かれ、身を尽くす。柔肌の熱き血汐を描き、幕末史を塗り替える新鋭女流作家の連作時代小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

じいじ

86
時は幕末、京の花街・上七軒に生きる女たちを連作短篇で綴った、蜂谷さんの魅力がじんわりと胸に伝わる読み心地の良い作品です。女たちの口の堅さは、京の花街に生きる女の身上、好いた相手の名はもちろん、密事は死ぬまで胸に秘めて洩らさない。心底惚れた男へ意固地なまでに愛を貫く、女の儚さと強さを著者は見事に描きだしています。女たちの話す京ことばの響きがたまりません。女たちのなお一層の色香を引き立たせます。2021/03/20

みつき 

44
幕末の動乱の渦に巻き込まれた京都、五花街の一つである上七軒が舞台となり、五人の女性達が紡ぐ愛の物語。芸妓としての道を貫いて生きるか、愛する男の元へ走るか、それぞれの選択がどれも胸を打つもので、愛と情熱に溢れた作品でした。主軸となるのは女性ですが、坂本龍馬、新撰組、赤報隊など、まわりの男性達の描き方も秀逸。以前の作品に比べ、多少エンタメ色が強くなっているものの、元々郷土愛を強く感じる小樽が舞台の作品が多かった蜂谷さんの苦労と挑戦を感じる作品で、彼女の熱意がこちらにも伝わってきました。2013/04/30

青いうさぎ号

30
幕末の京都。激動という言葉が足りないくらい価値観も人の生き方も変わって、何が何だかわからない混沌とした時期。上七軒の芸妓、梅嘉・梅乃・小梅と、その友人は、運命に翻弄されながらも自分の足でしっかり立つ。京都に残るのを選ぶ者、恋する男を追いかける者、道はそれぞれでも凛とした生き方は、蜂谷涼さんの小説の主人公らしい。新撰組、赤報隊、会津藩、坂本龍馬とフルキャストで、幕末好きにはたまりません。小樽以外で蜂谷涼さんに出会えて、楽しかった!2021/01/15

kaoriction

21
京の花街・上七軒。幕末から明治にかけての血で血を洗う時世。惚れてはならぬ男達に身を尽くす5人の女達。蜂谷涼の王道連作時代小説。『落ちてぞ滾つ』を先に読んでいたので、梅乃の行く末は知っていたが、再度その運命の残酷さとせつなさに歯痒さを覚えた。梅嘉、小梅、千代、ちとせ。この時代の女はかくも儚く、強い。「ありがたいことに今も幸せが続いているのですから」お常さんの言葉は蜂谷作品のテーマなのかもしれない。どんなことがあろうと私たちは生きてゆく。そして、それは続いてゆく。続けてゆくことが生命と時代の架け橋なのだ、と。2013/05/10

kaori

10
連作短編集。この物語の女性達は、大胆な行動するなぁ。案配という言葉がよく使われてたのが気になった。2014/06/17

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